院長ブログ
ギリシャ、ミコノス島
コロナの問題があり、旅行にも行けないですよねえ。特に海外はもう長い間行くことができず、国際学会などもオンラインで発表などをやっています。こういう場合、外国の現地の開催時間に合わせる必要があり、日本にいると深夜にスタンバイなどになることもあり、つらいことが多すぎます。毎日寒いので、特に暖かいところやきれいな海の景色などを思い出して、はあーっとかため息の毎日です。みなさんもたまってますよねえ。友人とも会いたいし、旅行にも行きたいし…。騒げないですもんね。
海と言うと世界の海で大好きなところがあります。何と言っても美しい海はメキシコのユカタン半島から見るメキシカンカリブとギリシャのエーゲ海と思います。エーゲ海を楽しむなら絶対にギリシャの島がいいですよねえ。国際美容外科学会で、よくギリシャの島を会場にして講習会がありましたので、あちこちの島には行っています。一番気に入っているのがサントリーニとミコノスです。ミコノス島は特に空港から離れて奥のほうに行くとあまり人もいなくて、景色の素晴らしいところが多いように思います。サントリーニは白い建物と水色の屋根が有名な景色ですが、ミコノスは風車のある景色が優雅で美しいですねえ。エーゲ海はただただ深い紺色が美しい海です。はるか遠くから海を渡ってくる風の中で、キラキラ輝く海面を見ていると朝から夕方まで次々に海の表情が変わっていくのでいつまでたっても見飽きることがありません。寒い毎日ですが、混んでいる電車の中などで、ぼーっとミコノスの景色を思い出したりしているわけです。時々降りる駅を忘れかけていて、あー大阪にいるんだったーと危ないことがあります。
投稿者:megaclinic
脂肪注入で膨れ過ぎた場合
最近脂肪注入で生着した脂肪が多すぎて修正したいという相談がかなり多いので、ここですこしまとめてお話ししておきたいと思います。脂肪注入を行う場合、まず局所麻酔で何cc入れるときれいな仕上がりになるかという量を測定しておきます。脂肪注入の生着率は患者さん本人の健康状態や部位や後の管理などでかなりの差が出ることがあり、当院でのデータでは大体7割から9割程度の生着率になっていると思います。たとえばタバコを吸うような方や糖尿病、貧血などの病気のある方や、注入部位の1か月程度の安静が保てない方は生着率が低くなります。患者さんの状態によって、この測定量の10-20%多めの脂肪の注入を行っています。注入から3か月程度待ってから追加の注入が必要であれば、再度脂肪注入を行うという方針が楽で確実にご希望のラインを得るための方法と思っています。当院での手術ではこういう方法により入れすぎというようなトラブルはほとんど経験しません。
当院に修正を求めて来院される方は注入量が多すぎて希望の顔ではない仕上がりになったとか、しこりができて凹凸が目立つなどの悩みで来られています。これらについては当院で開発した方法、つまり針で生着した脂肪やしこりを壊して吸引できる状態にしながら脂肪吸引と同じ方法で減量することができるようになっています。脂肪注入で生着した脂肪は通常の脂肪吸引では全く吸引ができないくらいの状態になっているのですが、針で壊せば吸引で脂肪が出てきます。ただこの量が大量には出て来ないので、3か月後くらいにこの手術を繰り返す必要があるかもしれません。これで再度減量ができることになり、最終的には目的とした平坦で希望された顔のラインに仕上げることができます。いずれ学会や論文でこの技術を発表する予定ですが、今の段階ではまだ公表していない技術なので、一般的にはまだ知られていない技術になっています。また学会発表や論文発表の場合、技術的には多少難しい手技なので、ビデオを作成して公表したいと考えています。そのためのビデオ作製に協力していただける患者さんも募集しています。もしご協力いただける方があれば、ぜひお知らせいただけると助かります。なお、ビデオについては世界の美容外科医が見ることになりますが、一般には公開されることはありません。なお、私の開発したこの方法についてお問い合わせがかなり多いので、毎回針で壊して吸引を行う方法などのような説明をするのが大変なので、この方法の名称として「ニードルサクション」という名前にしたいと思います。針で吸引のそのままの訳になります。
投稿者:megaclinic
成長因子のトラブルの治療法について
成長因子入りのPRPの注射などの方法を行っているクリニックがありますが、成長因子はトラブルが起きることが多く、問題が起きた場合確実にこれをなおす治療方法がありませんでした。私のクリニックでの最近の経験ですが、かなり期待できる可能性のある方法を行っています。もともと液体を注射で入れているわけなので、顔の中である程度の拡散があります。したがってどういう方法であっても入れた成長因子をすべて回収するようなことは不可能です。ただ成長因子により脂肪の増大が起きるということが一番の問題点であることはかなり確実な話で、成長因子の影響を強く受けて硬くなったりしこりになった増大脂肪を針で壊して吸引することによりかなり減量ができるということがわかってきました。この針で増大した脂肪を壊すことにより変化した脂肪と中に含まれている成長因子の両方を吸引して体外に出すことができるようになりました。ただ今のところ3人くらいの治験が得られているというだけですし、一度にしこりをすべて壊すようなことができないので、1ー3か月ほどあけてから再度この針で壊して吸引する方法を繰り返す必要があることが多いと思います。また今の段階では長期フォローの結果がわかりませんし、もっと多数の患者さんの治療を検討して、長期的にいい結果が得られるようなら学会に新しい治療方法として報告し、論文としても発表したいと思っています。
投稿者:megaclinic
南アフリカ、スピアワイナリー
南アフリカで国際美容外科学会の講習会(コース)が開催されたことが何回かあります。一度はケープタウンから車で1時間ほどかかるワイナリーで開催されました。もちろんケープタウン市内での開催でもよかったのですが、南アフリカの形成外科学会の会長の意見で、ケープタウン市内は治安が悪いので、万一世界から20人ほど集まる講師陣が事故や犯罪にあうようなことがあっては困るということで、市内から車で1時間ほど離れたスピアワイナリーの中で行われたことがあります。これだけ市内から離れているとワイナリー内は安全で、参加者の安全第一という理由でこのワイナリーが開催地として選ばれたわけです。この時は私がプログラムを作るところから担当して、世界から20人ほどの講師の医師の選任も私とISAPS の教育委員会のチェアの二人で担当しました。このコースは3日間の手術の指導コースでしたが、南アフリカの形成外科医、美容外科医の8割くらいの医師が参加したというすごい盛り上がりでした。
ワイナリーはテーブルマウンテンのふもとにある広大な敷地で、ホテルの部屋はそれぞれコテージで分かれていて、ワイナリー内にプールが3つ、学会会場のほか劇場や4つのレストランもありました。さらに敷地内には小さい動物園のようなところがあって、ここでは珍しい鳥、チータなどが飼われていました。特にチータは希望者は中に入ってボールを投げたり、なでたり、一緒に遊べるようになっていたのですが、中に入るには人数制限もあったので、ついに一度もチータに触ることができませんでした。ワインはおいしくて楽しかったのですが、チータと遊べなかったのが唯一心残りになっています。あ、もう一つ、アフリカンバッフェというジャングルの中のレストランのようなところがあって、ここでは何種類もの肉が食べられたのですが、いくつか何度聞いても何の肉かわからない硬い肉があったのをよく覚えています。一体何を食べたのでしょう?
ワイナリーのホテルの各部屋はコテージになって分かれています。
チーターの散歩タイム
投稿者:megaclinic
二重のラインの幅、形の変更について
二重まぶたの手術を受けた後で、仕上がりに左右差があったり、予定していた幅と異なってしまったとか、形が気に入らないなどで修正を希望して診察に来られる患者さんも多いように思います。以前の手術が埋没法であれば、修正は切開法でかなり自由にご希望の二重にすることができます。まれに埋没法で修正を希望される方がありますが、埋没法では以前のラインを消す処理を入れることができないので、修正ができないことが多いと思います。
以前の手術が切開法であった場合は、修正は必ず切開法で行います。まぶたの皮膚に余裕があれば幅については1、5ミリから2ミリ程度であれば、切開線を移動させることができ、新しい幅と形のラインを切開線と一致した二重のラインに仕上げることができます。以前の手術でかなりの幅の皮膚切除が行われているような場合は、それ以上皮膚を切除することができないことがあり、このような場合は切開線を2本にして、ご希望のラインにする必要があるかもしれません。この場合、以前のキズが目立ってしまうことがあり、肌質をよく検討して、目を閉じた時に2本のキズが見えてしまうようでは修正を慎重に考える必要があります。肌質がよければまぶたのキズはほとんどわからないくらいになることもありますので、こういう場合は2本の切開線があっても問題がないということになります。二重の幅の変更の際には基本的に新しいラインのすぐ上にある程度の厚みのある脂肪が必要で、これがないと三重になったり、切開線と二重のラインがずれてしまうようなトラブルもあるわけです。まぶたの中の脂肪の上下方向の移動が必要になることが多いわけですが、特にラインの幅を狭くするようなケースでは、この移動が難しいこともあって、このような状況があれば、わきなどから微量の脂肪移植が必要になることもあります。
投稿者:megaclinic
安全な脂肪吸引について
最近の日本美容外科学会の合併症の報告を見ていると、脂肪吸引の事故がとても多いような気がします。まず医師が解剖をしっかり頭に叩き込んでいる必要があります。たとえば腹部であれば、皮下に何があるか全く知らない医師が脂肪吸引を行うようなことはあってはならないことです。どの層に腹膜があって、その膜のすぐ下には腸があるなどのことはわかっていないとだめです。腹膜に損傷が起きるというようなことはとても怖い事故になります。腹膜の損傷を防ぐための基本操作は熟知している必要があります。また脂肪吸引量についても体重や、貧血の有無、出血傾向の有無などを検討して、安全な吸引の限界量を設定しておく必要があります。大体の目安として脂肪の吸引量の30-40%は翌日までに出血量として失われる血液として頭に入れて手術を行う必要があります。たとえば脂肪の吸引量が2000ccであれば、翌日までに多ければ800ccくらいの出血が起きる可能性があるわけです。患者さん自身としては、せっかく手術をするのだからついでにここも吸引したいなどの希望で、危険な吸引量に至るようなことはさけなければいけません。また手術により血液が失われることになるので、輸液も必ず必要になります。吸引で出てくるのは脂肪だけではありません。同時に血液も出てくるわけです。失われる血液の補充として輸液も必要になります。点滴もしないで脂肪吸引を行うようなことはとても危険なことです。どうしても大量の吸引が必要な場合は一度にあれもこれもするのではなく、3か月程度あけてから2回目の脂肪吸引を受けるなどのほうがずっと安全です。
投稿者:megaclinic
アルゼンチン、カファヤテワイナリー
アルゼンチンのブエノスアイレスでアルゼンチン美容外科学会が開催された際に、この国の学会から教育講演や特別講演で招待されたことがあります。いくつか講演を担当し、学会が終わってからその時のアルゼンチンの会長が、日本からはるばる来てくれたお礼にということで、ワイナリーに連れて行ってくれました。
ブエノスアイレスから車で3時間くらいかかるところにカファヤテというワイナリーがあります。ここにとてもかわいいホテルがあり、きれいなゴルフコースもありました。残念ながら私はゴルフをしませんが、アメリカやイタリアから招待されていたゲストの医師たちは、喜んでゴルフをされていました。
私はその間、会長と一緒にワインを飲んで楽しんでいました。あれこれ飲んでいたのですが、特に赤ワインがおいしかったです。アルゼンチンはなんとなく赤ワインが優秀な感じがするのですが、そう感じるのは私だけでしょうか?
アルゼンチンで他の強烈な印象は、お肉です。炭火で長い時間をかけて焼いたあの味は忘れることができません。ただ1週間ほど滞在してほぼ毎日同じタイプの牛肉だったので、途中でお寿司とかおそばとかお茶漬けを食べたくなったのはなんとも無念な感じでしたが…。
投稿者:megaclinic
国際美容外科学会、ISAPS について
国際美容外科学会の理事として12年間、会長として2年間、この学会で働いてきましたが、この間は世界のトップレベルの本当に素晴らしい美容外科医の方々と一緒に仕事ができて実に楽しい経験になっています。
この学会は現在世界に5100人の会員がいて、形成外科領域と美容外科領域の世界最大の学会になっています。学会の目的は患者さんの安全と笑顔です。どのような手術や治療であっても合併症が起きる可能性があり、これをいかに無くして、安全に患者さんの笑顔に出会えるようにするかということがこの学会の活動目的になっています。
そのために安全でより効果のある最新の手術や治療の指導のための教育委員会という組織が作られていて、世界で毎年20回くらいそれぞれ20人から30人くらいの講師を世界から派遣してその国の形成外科医や美容外科医の手術や治療の指導に当たっています。この講師陣に選ばれるということはとても名誉なことで、世界の形成外科医や美容外科医にこの講師の名前がリストで公表されます。たとえば1月の10日から3日間、ドイツのボンでISAPSの講習会が開催され、その講師陣と講演内容、あるいはライブ手術内容が世界にアナウンスされるというようなことになるわけです。
講師陣は世界中から選任されて派遣されるわけですが、このための旅費は各自の負担で参加してもらっています。完全にボランティア活動であるわけです。こういう活動に何年も積極的に参加している医師が理事に選ばれたり、その中から会長が選ばれるということになります。会長をはじめ、理事の医師たちは本当に熱心に患者さんの安全、笑顔をめざしている人ばかりで、人間的にも尊敬できる人ばかりです。
いっしょに仕事をさせてもらえるのはかなり激務ではありますが、充実したやりがいのある仕事になっています。特に会長職は多忙でプレッシャーもかかる重労働ですが、アメリカの大統領のようなもので、批判もあれば、強い支持もあったりして、とにかく誰かがやらないといけない仕事であり、よくみなさんこんな仕事を引き受けてすごいなあと思ったりしています。
自分でもよく2年間持ちこたえたなあと思います。この間支えてもらった理事会の皆さんには感謝しかありません。会長として京都で世界の会員を迎えて学会が開催できたのはいい思い出になっています。その頃にコロナの騒ぎがなくて本当によかったです。現職の会長はコロナの問題もあって、なにかと苦労が絶えない状況で本当に気の毒なことになっています。早く終息してほしいですよね。次の学会は今年の9月にトルコのイスタンブールでの開催予定ですが、イスタンブールに本当に行けるのか不安です。その次の学会はコロンビアになりますが、いくらなんでもその頃には感染が落ち着いていると期待しています。
院長の隣2024年会長リナ・トリアナ(コロンビア) その隣、2014年会長カルロス・ウエベル(ブラジル)
2018年会長レナート・サルツ(USA)
投稿者:megaclinic
ウィーンフィルニューイヤーコンサート
毎年元旦にNHK でウィーンフィルの新年コンサートをやりますよね。ご存知の方も多いと思います。毎年可能であれば、この番組は見ています。昨年は観客なしだったので、なんとも寂しいコンサートでしたが、今年はほぼ満席でしたね。演奏も本当に素晴らしかったです。いつもシェーンブルグ宮殿でのバレーも入っていて、美しい宮殿をバックにバレーと音楽を十分に楽しめました。今回は白馬のダンス?もあって、馬がとてもかわいかったです。
ウィーンは本当に音楽の都で、この街に行くといつでもコンサートもオペラもミュージカルも大体楽しめるというすごいところで、ベートーベンやモーツアルトなどがこの街にいたというのはとても納得できるところです。世界のあちこちで多くの学会に参加してきましたが、パーティーでダンスのある学会はとても多いのですが、ワルツなどの正式なダンスを踊る必要があるのはウィーンだけのような気がします。世界の学会では大体なんとなく音楽に合わせて踊っていれば、楽しめてしまうのですが、ウィーンだけは、女性と1対1で組んで、主にウィンナワルツを踊らないといけない場面が必ず出てきます。幸い、私自身は大学の時にソフトテニス部以外に京都大学競技ダンス部にも所属していましたので、ワルツ、タンゴ、クイックステップ、フォックストロット、ジルバなどは踊ることができますので、どこで何が幸いするかわかりませんね。ウィーンではいつもダンスも楽しんでいます。
ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでは、いつも最後のあたりで演奏される曲は美しく青きドナウですが、きれいな曲ですよねえ。本日最後の曲はいつもの通り、観客の手拍子の入るラデツキー行進曲でしたが、この二つの曲を聴くと一年が始まるなあという感じになります。本当に素晴らしい演奏でした。ブラボーと叫びたいくらい今日の演奏は良かったです。
投稿者:megaclinic
謹賀新年
明けましておめでとうございます。お正月は休診ですが、1月4日から平常どおりに始めます。本年もどうぞよろしくお願いします。コロナの感染がすこしずつ増えてきたような気がしますが、早く終息することを願うばかりです。
投稿者:megaclinic