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ボトックスについてー筋肉のボリューム減量、頭痛対策
ボトックスはしわ対策以外に、筋肉のボリュームを減らす目的でも使用されています。特にエラの部分がはりだしている方の場合、この原因の一部が咬筋の厚みである場合は、この筋肉にボトックスを打つことで、小顔にできることも多いと思います。骨が主な原因の場合が多いので、この場合は骨切りが必要になるわけですが、この場合でも筋肉も発達しているケースも多いので、骨切りまではやりたくないという方の場合、すこし顔を細くできるメリットがあるかもしれません。
また足の太さの対策としてボトックスを考える方もあるかと思いますが、足の筋肉はエラと違って、範囲が広いので、安全な量の限界量を使用しても、足が細くなるほどの効果は得られないことが多いと思います。足についてはボトックスはあまり効果が期待したほど得られないことが多いと思います。
最近頭痛の治療にボトックスが使用されています。肩こりなどが原因で頭痛が起きる方があります。こういう場合、肩こりの原因になっている筋肉にボトックスを打つと、この筋肉の過剰な緊張がなくなり、頭痛がなくなることがあります。こういう方の場合は定期的にボトックスを使用することで、頭痛から解放できることになります。
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ボトックスについて- しわ対策
ボトックスは上手に使用すれば、しわの対策としてはとてもいい方法になります。しわがあっても4か月くらいは簡単にしわのない状態でいられることになります。ただいくつか問題点もあります。まずメーカーの問題があります。あくまでもボトックスは血液製剤であり、ヒトアルブミンが含まれています。この安全性についてのチェックが完璧なものでなければなりません。血液を介した感染症が起きる可能性があるわけです。
当院ではアラガン社のものを使用しています。このメーカーのものは価格の高いボツリヌス菌製剤になるわけですが、安全性が確実なものであり、国の認可を取っているメーカーは日本ではアラガン社だけになります。他にはかなり費用の安いものがいろいろ出回っているわけですが、中には血液製剤としてかなり不安のあるものも含まれています。あまり費用の安いものを使用するのはやはり感染症が心配です。
さらに適応の問題があり、簡単に言うと顔のしわはその下の筋肉の動きによるものなので、この動きを減らせば、しわがなくなるわけです。ただしわが深い場合は、そのしわがのびた分だけ下のほうにたるみが出ることになります。これが問題になる可能性が高い部位は額です。額のしわが深い場合は、この直下の筋肉が動かない状態になると眉を引き上げる力がなくなります。その結果眉がかなり下がる方があり、これが起きると、まぶたの皮膚もたるんでしまう方もあるわけです。そうなると目つきが怖くなったり、にらんでいるような目つきになってしまう場合もあります。すぐに治す方法がありませんので、額についてはしわが浅い方に限って使用するという方針が大切です。目じりなどはこういう問題が起きませんので、安心して目じりのしわには使用することができます。また口角を上げる目的で使用する場合も唇の下に注射することで口角が上がります。この方法もトラブルが起きる心配はありません。眉間のしわに対しては、注射する部位や量をうまく調整する必要があり、これがうまくいかないと眉の形が変わったり、目をあけにくくなるなどのトラブルが起きる可能性があります。
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デューク大学形成外科
アメリカの有名大学の形成外科はかなりあちこち見学に行きましたが、私の乳房の手術についてはエモリー大学と、特にデューク大学形成外科には本当にたくさんのことを学ばせてもらいました。当時デューク大学形成外科にはジョージエイド教授という乳房の手術では世界一と言われた教授がおられて、乳がんの再建、豊胸、下垂の修正、乳房縮小、などなど、この大学でできない手術は何もなくて、バストの手術症例数も世界一をほこっていたわけです。
デューク大学はキャンパス内に北、南、退役軍人用と3つの病院があり、朝の6時から症例検討会、抄読会、など形成外科医が全員そろって勉強会やディスカッションを行っていて、大体7時半くらいから3つの病院に分かれてそれぞれで手術が始まっていました。3つのどの病院であっても、乳房の手術がすごく多くて、最初の訪問では3週間ほどここでいろいろの手術を勉強させてもらいました。この大学で便利なのは、自分でできない手術は自由に死体を使って練習できるという体制ができていることでした。ここに私もよく参加させてもらって、その後日本に帰国して同じような手術をたくさんやりだしたわけです。
でもいくつも難しい手術をしていると、中にはデュークではこういうケースはどのように手術するのだろうとわからないことが出てきたりしたので、その後再度デューク大学形成外科を訪問して、またいろいろの勉強をさせてもらいました。そのたびにジョージエイド教授にはいろいろ丁寧にたくさんのことを教えてもらいました。滞在中何度も教授宅に招待してもらって、教授ご夫妻と一緒に食事をさせてもらいました。この大学はバスケットチームも全米でも強豪と言われる大学で、時々バスケットの試合も大学で開催され、教授と一緒に何回か試合を見た楽しい記憶もあります。
とにかく乳房のほとんどすべての手術を私はデューク大学で学びました。とても親切ないい教授で、今も教授と奥様の写真は大切に持っています。キャンパスも森の中の大学のような感じで、広大な美しい大学はまた一度ぜひ訪問したいと思う大学の一つです。
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私の好きなミュージカル、オペラ
私自身は昔から音楽がかなり好きで、コンサートなども大好きなのですが、特にミュージカルとオペラはかなりのファンです。劇団四季のミュージカルなども大好きでよく見ています。またISAPS(国際美容外科学会)の仕事でロンドンやニューヨーク、ウィーンなどに行くことも多いので、こういう時は、もし時間があれば、ミュージカルかオペラを探して楽しんでいます。ロンドン、ニューヨーク、ウィーンなどはいつもレベルが高くで素晴らしいです。
特に私が大好きなものはミュージカルではキャッツ、オペラ座の怪人、レミゼラブル、ライオンキングなどでしょうか。オペラではフィガロの結婚、アイーダ、カルメン、魔笛、椿姫、などなど、もう名前を聞いただけでもたまりませんね。
ミュージカルについては私の中での最高峰は何と言っても、オペラ座の怪人です。本も読んだことがありますが、この本はミュージカルを見てから読むと、とても素晴らしい本だと思いますが、あまり最初はあまり売れなかったとか、、。気の毒な話です。名作と思いますが。でもとにかくミュージカルは素晴らしいですよね。もう世界中で何回見たかわかりませんが、よく終わった後は涙が出てきて止まらなくなります。もうそういう状況がわかっていますので、ちゃんとハンカチや小さいタオルなどをもっていくようにしています。周りを見ても、よくおじさんが泣いてますよね。これはとってもよく理解できる状況で、多分皆さん娘さんのあるおじさんだと個人的には思っています。怪人が若いクリスティーヌに恋をするわけですが、最後は若い恋人に彼女を取られて、自分は消えていく、、、素敵ですよね。愛する娘をもった父親は怪人と似ているのです。最後は娘は若い恋人と一緒に去ってしまうのです。このミュージカルを見た時に、もし周りで泣いているおじさんを見たら、同情してあげてください。泣いているおじさんは、みんなかわいそうな怪人なのです。
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安全な豊胸手術
最近の学会での発表や論文を見ていると、アクアフィリングによる豊胸手術のトラブル例があまりに多くて驚いています。もともと日本美容外科学会(JSAPS ) の会員は危険な豊胸手術と考えていた方がほとんどで、学会からもこの豊胸手術を推奨しませんとアナウンスもあったため、JSAPS会員でこの豊胸手術をされた方は一人もおられないはずです。ただ私たちの学会に入会されていない医師による美容外科件数があまりに多く、液状のものをバストに注射で入れるという簡単な治療であるということもそういう医師の間でも患者さんの立場でも簡単に受け入れられた理由と思います。
本来液状のものを注射で入れて豊胸を行うという方法は過去に悲惨な歴史がありオルガノーゲン、液状シリコン、パラフィン、アクアミド、アクアフィリングなど、いろいろのものが使用されてきて、非吸収性のものであるため、しこりが多発したり、皮膚壊死、肺塞栓による死亡例、感染、凹凸、変形、硬化、バスト以外の部位の隆起など、悲惨な結果が出ています。いずれも修正が困難で、除去も簡単ではないという気の毒な結果に終わっています。
ではどういう豊胸手術が安全かというと、現在はコヒーシブシリコンバッグによる豊胸、脂肪注入、脂肪注入とバッグの併用の3つの方法が安全な豊胸手術ということになっています。バッグを使用した場合は、毎年乳がん検診とバッグの検診を受けてもらって、できれば15年くらいで新しいバッグとの入れ替えを行うのがもっとも安全な豊胸手術になっていると思います。
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9月にウィーンで開催予定の国際美容外科学会(ISAPS)
本来昨年の10月にオーストリアのウィーンで開催予定だった国際美容外科学会(ISAPS)の学会はコロナの問題のため開催が1年延期されていて、今年の9月に開催予定になっています。5月ごろに世界のISAPS会員にアンケート調査が行われ、9月に延期されている国際美容外科学会の開催に賛成か反対か、賛成の場合、ウィーンに来て参加されるのか、オンライン参加でなら参加されるのか、延期ならいつまで延期がいいか、などなど多くの項目について世界の会員へのアンケート調査が行われました。その結果、9月に直接参加とオンライン参加併用という方法で開催するということが決まっています。私も参加予定で、すでに講演がプログラムに載ってしまっています。ぎりぎりまで直接の参加予定で、ウィーンに行くつもりでいたのですが、どうも今のままだと、行くのは簡単に行けても、帰国後は2週間ホテルに隔離ということになりそうです。これはかなり問題なので、今はオンラインで参加になりそうだなあと思っています。
ウィーンは本当にラブリーな街で、音楽があふれていて、素敵です。毎日どこかでオペラやコンサート、ミュージカルなどを楽しむことができますし、街角でバイオリンを弾いてお金をもらっている人が素晴らしい演奏をしてくれたり、ホイリゲ(郊外の居酒屋と訳すのが正しいでしょうか?)で踊りや演奏を楽しませてくれる人々のレベルが高すぎて、感動したり、、、。さすがにモーツアルトやベートーベンがいた街だなあと思います。
今までに世界中のいろいろの学会に参加してきましたが、アジア以外は学会にダンスが必ずついていて、とにかく何か踊っていればいいというところが多いのですが、ウィーンだけは過去2回国際的な学会がありましたが、ここではいつも正式な社交ダンスを踊る必要がありました。その中でウインナワルツは必須で、美しく踊るということを要求されるレベルの高いパーティーが常識になっている街です。今回も学会以外にガラディナーや、理事会主催のパーティーなど、とても楽しみにしていたのですが、どうもウィーンに行くことができないような気配になってきました。オンライン参加で講演だけ日本から行うということになりそうですが、時差があるので、深夜とか早朝の発表になったらいやだなあと思っている次第です。
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日本美容外科学会(JSAPS)
7月3日の土曜日は神戸で日本美容外科学会が開催されました。毎年、1月と7月くらいに一日、または半日だけの学会、9-10月は総会と言って2日間の大きいレベルの学会の開催になっています。私は午前中だけ患者さんの診察をして、急いて神戸の会場に向かいました。たくさんの演題が出されていて、プログラムはかなり密になっていました。当日は新幹線が大雨のためにしばらく運転を見合わせたという日で、特に東京方面からの参加者が遅刻多発という状況になり、プログラムは大混乱でした。また兵庫県はあらゆるレストランが7時がラストオーダーになり、それより後の入店ができないという状況になっています。北海道から前日から来られた医師の一人が昨日夕食がまともに食べられなかったとブツブツ怒っておられました。本当に今はいろいろ気の毒な話がありますよね。学会当日もプログラムが7時で終了ということになっていましたので、皆さん夕食をどうされるのかなあとすこし心配になっていました。
コロナの問題で、本来は昨年に開催されるべき学会で一年延期になっていたわけですが、それでもまだコロナの騒ぎが続いています。参加者もかなり少ないのではないかと予想していましたが、会場は満席で、こんな密の学会でいいのかなあと思ってみていました。ただ、皆さん医師なので、ワクチンをほとんどの参加者の方が終了しておられるようでしたので、この点はすこし安心して会場でみていることができました。皆さん熱心に発表や質疑応答をされていて、この学会が前進を続けていることをとても誇りに思っておりました。
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下まぶたの逆まつ毛を美しく治療する
下まぶたの逆まつ毛で悩んでおられる方もとても多いように思います。眼球にまつ毛が触れていると、痛みがあり、目やにも多く出て、さらに悪いことは眼球にキズが入ることになり、視力が次第に低下していきます。この状態を長期に放置していると最終的には失明にまで進行してしまうこともあります。多くの方はまつ毛パーマをかけたり、コンタクトレンズを使用したりして、眼球にキズが入らないようにされているようです。
この状態を手術で治すことができます。基本的に病気なので、保険診療の適応になります。ただ美容外科や形成外科ではこの状態をきれいに治すためにはかなり丁寧な手術をする必要があり、手術時間もかかることなりますが、保険診療の点数がとても低いので、自費診療にしているところが多いように思います。両目の手術でも保険診療であれば、本人負担が2万円以下程度になっています。形成外科学会ではこの点数が低すぎると国との交渉の案件の一つになっていますが、国としては皮膚をちょっと切り取るだけですよね、、、ととても簡単な手術のように考えているようです。でも美しく、いい結果を得るためにはかなりデザインにも気をつけて、正確で丁寧な手術をする必要があるわけです。
キズの状態を心配される方も多いようなので、ここで症例の写真を出しておきます。手術前と手術後3か月目の状態です。他院での手術結果が思わしくなくて相談に来院される方もありますが、医師の技術に問題があるケースも多いように思います。まず切開はまつ毛の下1ミリでないとだめです。まつ毛から切開部位が離れるほどキズとして目立つことになります。またキズに段差ができたり、へこみが目立つというケースも多いのですが、これらはほとんどきれいに修正ができます。
基本的に最初の切開を入れる時にメスの刃を斜め下方向に向けて、まぶたの皮膚を極力薄く切開をしてから皮下の剥離を開始するということが重要です。最初のメスが皮膚に深く入ると、皮下組織を取りすぎたり、眼輪筋を切除したりすることになり、キズに凹凸や異常なへこみが残ることになります。またできるだけ細かく多数の糸をかけて縫合するということも大切で、これらの基本をしっかりできる医師の手術であれば、近くでよく見てもキズがわからなくらいにきれいになります。
きれいなキズになるかどうかは肌質も関係していて、白い肌、赤ら顔、脂性の肌の方は特に手術後にはキズの方向に沿ってそっと扱うという管理を守ってもらえば、きれいに仕上がります。キズの経過について管理が大切になる方はアトピーや喘息のある方、あるいは乾燥肌で浅黒い肌の方などです。手術後に軟膏や内服薬を使用して、きれいな目立たないキズになるような治療を併用することが多くなります。いろいろの対策を使用すれば、どういう肌の方でもきれいな目立つことのないキズに仕上げることができます。当院では最終的なまつ毛の向きについても充分に気をつけて仕上げるようにしています。
術前
術後3ヶ月目
投稿者:megaclinic