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目頭切開や下まぶたのリフトなどのキズのへこみ
私のクリニックに来院される患者さんで、目頭切開や下まぶたの切開のキズのへこみの修正がとても多いのが最近気になっています。切開したキズにへこみができてしまうと化粧をするとかえってへこみが目立つことになります。細かいしわやキズのへこみなどは化粧をするとかえって目立ってしまうのです。修正はサブシジョンという方法でへこみを修正することができます。針でへこんだキズ直下を剥離して浮き上がって平坦になった皮膚の直下に微量の脂肪をいれておくと平坦に仕上がるわけです。術後の管理が必要なこともあり、時には複数回の手術が必要になることもありますが、最終的には新しい切開を入れることもなく、平坦に仕上がります。
問題はなぜこのようなへこみのあるキズになったかということです。これはほとんどのケースで医師の技術不足だと思います。メスを入れる方向がまずいのです。まつ毛の下を切開する時はメスの先を眼球から遠い方向に向けて切開をする必要があります。この時にメスが皮膚に直角に当たったり、眼球側に向いていたりするとへこみが必発します。要するに切開した直下に真皮が残るようにメスを入れておけば縫合したライン直下に皮下組織の厚みが残るわけですから、キズはへこみません。目頭切開の場合も同じで、メスが入る方向を間違わなければへこみが残らないわけです。とても細かい技術ですが、どの教科書を見ても、切開のデザインはあれこれ記載されていますが、メスを入れる角度についての記載は見たことがありません。とても基本的なことであり、よく考えてみればだれでも理解できることだと思うのですが、、、。
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アルゼンチンタンゴ
兵庫県にあるコベルコホールで小松亮太さんのタンゴの演奏があったので、今日の午後はこのホールでタンゴを楽しんできました。実は私の父がタンゴが大好きだったのです。小児科医であった父は熱心な阪神タイガーズのファンであった以外はお酒もどちらかというとあまり飲めず、他にはアコーディオンを弾くのが楽しみだったのです。私自身は物心がついた頃からずっと父親のアコーディオンのタンゴの曲をたびたび聴きながら育ったようなところがあります。ラ・クンパルシータなど何百回聞いたかわかりません。これだけ弾いたらいい加減完璧に弾けそうなものですが、常に1-2回は音がはずれるという問題がありました。なぜいつまでも上達しなかったのでしょうね?ま、それはいいとして、タンゴの小松亮太と言えばもう絶対に聴きにいかないといけませんよね。さらにこの演奏会ではアルゼンチンタンゴの世界チャンピオンも踊るということだったので、これも素晴しかったです。
アルゼンチンタンゴはステップが通常のタンゴとはかなり異なっていて、情熱的な激しい踊りです。演奏はタンゴの曲としては有名な曲が多く、小さな喫茶店、碧空、ジェラシー、ブルータンゴ、エルチョクロ、ラ・クンパルシータ、などなど多分どなたも聴けばわかるという曲ばかりでした。久しぶりに父親に会ったようで、演奏中ずっと父親の顔が浮かんでいました。一曲だけ面白い曲がありました。ベルサイユのばらのテーマ曲であるバラは美しく散るという曲を小松亮太編曲でタンゴ風にアレンジして演奏された曲です。なかなか素敵な曲でした。バイオリンもピアノも素晴らしく、数曲共演で北村聡さんも参加されて感動でした。北村さんはNHKの大河ドラマの龍馬伝などでも音楽を担当された方です。この二人の演奏には本当にうっとりして、タンゴの世界にどっぷり浸っていた今日の午後でした。ほとんどの曲が父がよく弾いていた曲なので久しぶりに心の中で父に会えた日でもありました。
投稿者:megaclinic
獺祭メーカーズディナー
またまた好きなお酒の話です。いくつも大好きなお酒がありますが、獺祭(だっさい)というお酒も私はかなりのファンです。山口県の岩国にある旭酒造が作っているお酒です。昨日大阪のリーガロイヤルホテルで、獺祭メーカーズディナーというのがありました。このホテルのなかのしまという和食のレストランで、いろいろの獺祭のお酒を楽しみながらお料理も味わってくださいという趣向です。特に今回の夕食会は獺祭の会長である桜井博志氏を囲む会というタイトルだったので、これは絶対に行かなければいけないと意気込んで出席しました。
会長である桜井博志氏は獺祭を世に出した方でいろいろご苦労があったようです。獺祭が有名になったのはこの会長の努力があったからだそうで、笑顔で話をされていましたが、このお酒が完成するまでの苦労話の内容はすさまじいものでした。当日の飲み物としては獺祭のスパークリング45、純米大吟醸磨き二割三分、純米大吟醸磨き三割九分、美酔、未来へ農家と共に、などです。こんな名前を見るともうウルウル状態ですよね。通常私たちが飲んでいるのは二割三分だと思いますが、私はこれが獺祭のベストと思います。三割九分はほんのちょっと山田錦の磨きが足りないように個人的には思います。一番高額なのはこの中では未来へ農家と共に、ということになると思いますが、これは山田錦の磨きがさらにすごいことになっていて、そのためお値段もかなり高いわけですが、私の個人的な意見としてはここまでお米を磨くと、お酒が甘すぎて私の好みでなくなるように思います。私はとにかく二割三分が最高です。
最近獺祭はニューヨークでもお酒を作り出したそうですが、アメリカ向けの最初の獺祭を会長がニューヨークから持ち帰ってこられたようで、そのお酒もサプライズで参加者に出してもらいました。これもかなりのレベルで素晴らしい味でした。ただ私はあくまでも二割三分が最高点を上げられるという評価には変わりはありません。その次くらいにおいしいお酒でした。
会長の話で特に印象的だったのは農家と共にというお酒の命名です。やはり会長は山田錦というお米がとても気に入っておられるようで、いいお酒を造るにはいいお米がないといけない、そこでお米の栽培にも力を入れておられるそうです。特に山田錦は背が高く倒れやすいという面があるそうで、お米にも愛情を注がなければならないというところから「未来へ農家と共に」という命名にも意気込みが込められているというような話でした。いいお酒を作って世界の人に喜んででもらいたいというとても素敵な夢を語っておられた会長でした。とにかく参加できてよかったです。お酒も食事も会長の笑顔も最高でした!
投稿者:megaclinic
お酒について納得できなかった話
たびたびあちこちでお酒を飲んでいるわけですが、日本酒の価格については納得できなかった話があります。もう今はこういうことがあるということはわかっていますので、失敗しないのですが、かなり以前のことです。大阪のとても有名な高級ホテルでお寿司を食べていた時に、そのお店に日本酒の十四代の本丸が置いてあるのを見つけてしまったのです。これはもうなかなか扱っているお店の少ない日本酒で、知っている方はわかると思いますが、とにかくおいしいのです。
大阪でこれを大体おいているお店は梅田の阪急にある串の坊という串カツのお店です。メニューには載っていませんが、ここに十四代の本丸があることを私はよく知っていますので、このお店で食事をする時は絶対にこの日本酒を頼みます。このお店では1合が1800円くらいです。この値段が頭にあったわけです。これがいけなかったのです。この有名な高級ホテルのお寿司屋さんで調子に乗って値段を確認しないで十四代の本丸をかなり飲んでしまったのです。
お店を出る時にお支払いをお願いして、その請求金額があまりに高額で驚いてしまいました。串の坊では1800円くらいだった同じお酒がそのホテルでは同じ1合で2万円以上だったのです。本丸ですよね?と確認をしましたが、ハイその通りですと言われてしまい、価格も間違っていないのですよね?と聞いてもメニューを持ってこられて説明を受け、なんともみっともないことになってしまいました。
後で知ったことですが、この高級ホテルではなかなか十四代が入手できないので、ホテルにこのお酒を入れるためにかなりのお金を払う必要があるのだそうです。一方串の坊はこの会社の社長と十四代を作っている高木酒造の社長がお知り合いのようで、この入手しにくいお酒が簡単に普通に入ってくるので、この価格でやっていますということでした。なんともこのような事情で同じお酒の価格がびっくりするくらい違ってしまうのですね。その時は本当に酔いがさめてしまうやら、高級ホテルでぼったくられたような気分になったり、もう、、、。わかってもらえます?
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来年のコロンビアでの国際美容外科学会
国際美容外科学会(ISAPS)の世界全体の総会になる会議は今までは2年ごとに主に会長の国で開催されてきました。昨年から2年ごとではなく、毎年開催に変更されて、今年はギリシャのアテネでの開催になり、来年は2年ごとの会長であるリナトリアナという女医さんの会長の国であるコロンビアでの開催予定になっています。6月にコロンビアのカルタヘナというカリブ海に面した所での開催予定になっています。ギリシャで会長に会った時に、彼女の学会の時にはファカルティー、つまりなんらかの講演を行う講師陣にすでに入れてプログラムを作り出しているので、来てくださいねと言われています。ギリシャでは久しぶりに世界のたくさんの友人たちに会うことができ、本当に楽しい時間をもらいました。これが毎年になると本当に楽しみです。コロンビアは過去にもISAPSの講習会があったので、前回はカリという所に行きました。よく治安が心配という方もありますが、特に不安を感じるようなことはなく、学会も問題なく終了しています。今回も特に心配はしていませんが、前回びっくりしたことがいくつかあります。コロンビアではとにかくサルサが盛んで、毎晩とにかくサルサパーティーでした。こんなに毎晩踊らされるのかというくらい皆さんコロンビアの方は踊っています。ブラジルのサンバみたいな感じですね。コロンビアではとにかくサルサです。もうステップは覚えていますが、足の動きが早すぎて、長時間は持ちません。とにかく激しいです。たびたび休憩を入れながら時々踊るという感じです。またもう一つの問題は夕食の開始がとにかく遅いんです。前回の講習会では一度真夜中の12時を過ぎてから夕食が始まったことがあります。日本ではあり得ないことですが、この国ではたまに踊りすぎて、あ、こんな時間になってしまったみたいなことがあるわけです。おなかが減ってもそれを忘れておどるという神経がわかりません。まあ来年の国際学会もそんなことになるような気がします。
今真剣に考えていることはどういうフライトでコロンビアに行くかということです。遠い場所なので、もうかなりの行き方があるわけです。好きなフライトとはJALとエミレーツですが、エミレーツはカルタヘナまでは飛んでないみたいです。JALだとどうしてもアメリカン航空に乗り継いでコロンビアに行くことになります。実はここだけの話、アメリカン航空はなぜかトラブルが多すぎてあまり好きではないのです。預けたカバンが行方不明ということが数回経験があります。また一度はカバンがボコボコに壊れて出てきたこともあって、航空会社の担当者がうちの会社の責任ではないとか言い出したので、もめたことがあります。最後は訴えるというと、すぐに処理の書面を出してきましたが、、。アメリカでは訴えてやるーというのがいいみたいです。すぐに謝って新しいバッグを売っている店を紹介してもらって、この書面を提出してもらえば、同じ価格の新しいバッグをもらえます、、、みたいな感じでした。そういうトラブルが多いので、アメリカンは乗りたくないんですよね。困ったことです。どうやって行きますかね?
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近畿大会試合の結果
本日ソフトテニス大会のあった神鍋からもどりました。やはり高原なので、朝夕はすこし寒かったです。試合は毎日朝の7時から始まっていました。私が指導している京都大学のチームは男女とも団体戦も個人戦も勝ち進むことができませんでした。女子のほうは団体戦も個人戦もかなり早く負けてしまいましたが、男子のほうは団体戦は予選リーグ全勝で、あるいは優勝できるのではないかとひそかに期待していました。予選リーグ一位でトーナメントに入ったのですが、その2回戦で、男子の一人の足がつってしまい、勝つだろうと思っていたペアがこのけがで負けてしまい、残念ながら2回戦敗退になってしまいました。けがはつきものなのかもしれませんが、本人にとってはかわいそうなことになりました。こういうことって一生残ってしまいますよね。気の毒です。
個人戦の方も2ペアがかなり勝ち進んだのですが、ベスト8で負けてしまいました。このところ京都大学の優勝がなかなか見られず今回も無念、、、でした。また次回の大会に期待したいと思います。
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大学のソフトテニス近畿大会
今週の土曜日から兵庫県の神鍋高原で医学生の大学ソフトテニスの近畿大会があります。私がヘッドコーチをしている京都大学のチームも大会に出場します。そういう理由で明日の診療終了後、兵庫県の神鍋高原に行きます。土曜日は休診にいたしますので、一部の患者様にはご迷惑をおかけすることになると思います。申し訳ありませんが、こういう事情なのでご理解をお願いします。
神鍋高原は大阪から行くと3時間くらいかかるところで、もうすこし行くと城崎などの有名な温泉があります。神鍋にも温泉があり、いつも宿泊しているのはブルーリッジホテルという所です。ここにも露天風呂付きの温泉があり、ちょうどホテルの前が大会のあるテニスコートになりますので、豪華とは言いませんが、とにかく便利で、景色もよく静かで気に入っているホテルです。ただ残念なことはこのホテルにはバーがなく、あまりあれこれたくさんの種類のお酒をおいていないというが私にはちょっと残念なところです。食事は朝食はバイキングで、夕食も同じようにバイキングです。土曜日曜だけは時々和食のレストランがあいたりしていますが、どうも不定期みたいなので、あまり和食には期待していません。
神鍋は冬はスキー場になり、関西からすぐ来られるスキー場として有名です。ついでに冬はカニも楽しめるそうです。そのほかの季節はテニスコート以外にも陸上競技場やサッカーやラグビーなどができるところがあちこちにあるので、学生のいろいろの大会などがよく開催されています。夜は周りがかなり暗いところなので、時々びっくりするくらいの美しい星空が楽しめます。田舎の空気を思い切り吸ってみたい方は神鍋もなかなかいいところだと思います。私が一番好きな景色は神鍋の遅い春です。春には関西選手権があるのですが、ここでの開催時は、運がよければ山には雪が残っていて、同時に桜が満開の時があります。この景色が見られた時はかなり感激でうっとりです。
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心残りになった国ジンバブエ
国際美容外科学会ISAPSの重要な活動の一つが毎年世界中で20回くらい開催されているコースと言われる講習会です。この講習会は世界中から大体20名くらいの講師を学術委員会が選任して、招待状を出し、その国の講習会に参加して、4-5つくらいの講演をしてもらえないかとか、現地で3-4人の患者さんの手術を実際に行ってもらって、会場からの質問をうけながら自分の手術の方法を指導してもらえないか、などの依頼をするわけです。この招待を受けて実際に講演をしたり、手術をしたりするのは、とても名誉なことであり、世界のトップクラスの医師として国際学会が認めてくれたということでもあるわけです。
ずいぶん以前になりますが、この講習会の招待を何回か受け始めていた頃の話です。初めての講習会の参加はパリで、その次がニューヨークだったと思います。その後何回か招待を受けていた頃、初めてアフリカのジンバブエでの講習会の招待を受けたことがあります。実はその頃にはまだアフリカには一度も行ったことがなく、ジンバブエってたしか内戦があるようなところではなかったのだろうか?とかまず治安のことが心配になりました。あまり心配だったので、まず日本政府の出している海外安全情報のようなものがあり、これをじっくり読んでしまったわけです。そこに記載されていたことは今でもはっきり覚えています。かれこれ25年くらい前の話です。まず治安がよくないと記載されていました。空港から市内に向かうタクシーなどはよく襲われるので、貧しい服装で行くのがよい、街で車にひかれるようなことがあれば、ひかれた人が悪いということになるとか、市内を歩いていて、黒い車の車列を見た場合、これは大統領が乗っている車列なので、すぐに道路をあけて車が通れるようにしないといきなり発砲されることがあるとか、ホテルで洗濯をしてはいけません。もし洗濯をした場合、ほした服は必ずアイロンをかけてください。服にはツエツエバエの卵が産み付けられていることが多いので危険です、部屋の中には蚊がいたり、サソリがいることもあるので、注意してください。マラリアになった場合、一生夏には体調を崩す方がおられます。通りを歩いている時に後ろを同じスピードで歩いている人がいる場合、後をつけていて急に襲われることがあるので、こういう場合はまずお店に入って様子をみてください。とか、もうあれこれ心配なことが満載であったわけです。
そのような理由で、ジンバブエでの学会の講習会の招待を断ったわけです。その後講師陣に選ばれた医師たちと、世界の他の講習会でまた一緒になった時に、なぜ私がジンバブエの講習会に来なかったのだとさんざん言われました。あんな美しい滝は他にはない、そのそばの国際級のホテルも一流で安全でとても美しく、学会終了後は全員サファリに招待してもらって、もう楽しくてたまらなかったといわれたのです。その後アフリカの学会には何回か行くことになりましたが、チュニジアとか南アフリカなどで、残念ながらジンバブエではその後学会が一度もなくて、ついに行けなかった国になってしまいました。アフリカもあちこちに行ってみると、本当に美しい国が多く、世界三大滝のうち二つは見てしまったので、あと一つだけアフリカのヴィクトリアフォールズだけを見ていないのが今となってはなんとも心残りという次第です。政府情報など、注意しないといけないことをあれこれ書きすぎてありますので、あまり深刻になって読んでしまうのも問題がありますよね。行っておけばよかった国、ジンバブエというわけです。
投稿者:megaclinic