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赤十字病院のネオンサイン
赤十字病院の話でちょっと思い出したことがあります。現在は大阪赤十字病院は新しく建て直されて、きれいになっているのですが、私が勤務していたころはとても古い建物でした。正面玄関の建物の上に大阪赤十字病院という大きな看板が出ていて、これが夜はネオンになって、赤い字で浮き上がるようになっていました。ところがやはり古い建物だったので、このネオンの一つのライトが消えたままで長期に放置されていたのです。十の字のライトが消えていたわけです。この結果夜は浮き上がる字が大阪赤字病院になっていたわけです。それで働いていた医師や看護師の間で時々話されていたことはどうせなら阪のライトも消えたら面白いねえというような話です。これが消えると大赤字病院という立派な名前になりますね。
投稿者:megaclinic
赤十字病院
大学を卒業後、しばらくは京都大学病院の麻酔科研修医、形成外科研修医、形成外科医員として働いていましたが、数年して、勤務先が大阪赤十字病院の形成外科に変わりました。当時の事情なので、京大の形成外科医局の人事のようなことで移動だったわけです。赤十字病院は4年ほど勤務になりましたが、ここで働くと、赤十字、いわゆるレッドクロスの使命がすこしだけわかったような気がします。私自身、京大病院と北九州市の小倉記念病院などに勤務経験があるわけですが、赤十字病院の経験を積んだ看護師さんや看護師長さんなどが本当にやる時はやりますよーっという感じで、何かあった時はすごい人たちに見えます。なるほどなあと思ったのは、赤十字病院でいろいろ医師や看護師さんから話を聞いた時でした。現状はすこし違ってきているのかもしれませんが、当時聞いた話では、赤十字病院に勤務している看護師さんで、将来看護師長など幹部に上がりたい人には1年間の東京での研修があるそうです。これは看護師としての知識や技術の研修ではなく、究極の目的は、看護師として、たとえば日本が戦争や大災害に巻き込まれた場合一人の医療勤務者として何をするべきかということを叩き込まれる研修ということのようです。1年間の研修の内容はいろいろの宗教を学ぶ、外国語、本を読んでのグループディスカッション、ケーススタディー、戦争になった場合、ニュースなどで言論統制が行われているような場合、医療関係者として目の前の状況にどう対応するべきか、戦争で治療の必要な敵の兵士にどう対応するべきか、などなどいろいろ困難な状況に対応でき、周りの医師、看護師にどのようなリーダーシップを発揮するのがいいかというような激しい鍛え方をするそうです。この研修は大体参加した半数が一年のうちに脱落するというようなものらしく、これに耐えて研修を修了した人たちが看護師長などで働いておられるわけです。そういう理由で、本当に根性のある人だけがこの病院はリーダーになっているのだなあと思いました。先輩の形成外科医がいくつかの病棟の看護師長さんたちから何回かひどく怒られていたのを見たことがあるのですが、気の毒な光景でした。私自身は看護師長さんたちとはいつも細かいところまでコミュニケーションをうまく取っている人なので、一度もこういう経験はないのですが、要領の悪い医師は、赤十字病院では気の毒なことが多いと思います。赤十字というところが常に戦争を意識している団体って知ってましたか?もちろんこういう世界的な組織って必要なんですよね。何と言っても平和が一番です、ホント。
投稿者:megaclinic
京都大学吉田寮
京都大学に吉田寮という学生寮があります。日本の大学で最古の学生寮だそうです。私が学生の頃にこんな古い学生寮があるのだなあと思っていたくらいで、今の建物の傷み状況はおそらく恐ろしいものがあると思います。私が学生の時は京都大学の吉田構内に8面くらいテニスコートがあり、この横にこの学生寮がありました。今はこのテニスコートにはほとんど建物が建っていて、コートは3面しか残っていません。
学生の頃は、医学部ソフトテニス部に所属していたわけですが、当時合宿は春と夏の2回行っていました。一度夏の合宿の費用を安くあげようとして、夏休みは吉田寮にいる学生も帰省している人が多いので、この部屋を借りて、目の前にあるコートで合宿をしようとしたことがあります。初日に各自に割り当てられた部屋に泊まったわけですが、翌日、みんなこの合宿は自宅から通うことにして、吉田寮に泊まるのはやめようということになりました。あまりに部屋が汚くて、臭いもひどく、トイレもあまりに汚れているなど、即全員一致の結論でした。合宿で体調をくずしてどうするなどの意見も出ていて、とにかくこんなひどいところに住んでいる人もいるのだなあとびっくりでした。寮の廊下にはいくつか穴があいていて、この穴に落ちそうになったり、部屋の真ん中にボールを置くと、部屋の片隅に転がって行ったり、寮のどこに行っても蚊が多くてイライラしたり、特にトイレは汚くて、できれば行きたくない、などなど部員の間ではとにかくすごく不評でした。
現在ここに住んでいる学生と大学は裁判中だそうで、大学としてはこの寮を壊して新しい寮を作りたい、学生は出て行かない、、私にはわかりません。おそらく耐震基準にも問題があって、もう見ただけでもいつ崩れ落ちるかというような建物です。数年前だったと思いますが、春の新入生を迎える頃、この吉田寮を見に来た母親と新入生の二人が、寮を見て二人とも口をポカンとあけていた光景が思い出されます。本当にびっくりされていたようです。私たちテニス部の願いは、この学生寮をこわして、遠いところに移転してもらい、その跡地にまたたくさんのテニスコートを作ってほしいということです。京大の総長にはこのような要望書を出していますが、一体どうなるのでしょうねえ。
投稿者:megaclinic
赤倉妙高高原
子供の頃、両親がよくスキーに赤倉妙高高原につれてくれました。赤倉観光ホテルという所に泊まって楽しんでいた頃があります。このホテルは妙高山の中腹にあって、朝ホテルから出たところから山の下に滑って降りることができ、そこから山頂にリフトで上がって、そこからまた滑り降りる途中にホテルがあるわけです。ホテルには温泉もあって、眺めも素晴らしく、ホテルの食事もとてもおいしくて、楽しいところです。大人になってからは、長野や新潟にスキーに行くのは、行程に時間がかかりすぎるので、大阪からは飛行機で北海道のニセコやトマム、ルスツなどに行ったほうがずっと早く行けるので、もっぱら北海道でのスキーになってしまい、長い間、赤倉には行ったことがありませんでした。また母親は赤倉からすぐのところに見える野尻湖が気に入っていたようで、夏に母親と野尻湖に行った記憶もあります。ここには野尻湖ホテルというとてもラブリーなホテルがあり、夏にこのホテルに滞在して、野尻湖を眺めながらプールで泳いでいたこともあります。
最近この赤倉が懐かしくなって、赤倉観光ホテルに行ってきました。ホテルも赤い屋根と見晴らしのいい景色とおいしい食事が昔のままで、温泉と素晴らしい景色を満喫して、帰ってきました。野尻湖も見たくてホテルからタクシーを頼んで湖も見てきました。残念ながら野尻湖ホテルはもうなくなっていて、どこにあったのかも思い出せず、ちょっとこの点は残念でした。このあたりは、それまで知らなかったのですが、ナウマンゾウが見つかったので有名なところなのだそうです。ナウマンゾウは大陸と日本が昔つながっていたということが証明されるものだそうで、その貴重な証拠なのだそうです。野尻湖のほとりにナウマンゾウの銅像があったので、タクシーの運転手さんから説明を受けて、ちょっとびっくりでした。夜は星がとてもきれいで、温泉も素晴らしく、もっと長く滞在できたらなあと心残りで戻ってきました。また行きたいところです。
ホテルから見た野尻湖と雲海
赤倉妙高高原の朝日
投稿者:megaclinic
ライムライトとジェネシス
当院のレーザーや光治療にはいくつかの機種をそろえています。レーザーではキュースイッチルビーレーザーがあり、これはシミの治療で威力を発揮します。また同じ機種はRFの機能も持っていて、たるみ対策として有効な機種です。特に最近当院で人気になっているのがライムライトとジェネシスです。ライムライトはもともと機種の開発に日本人医師が入っていて、日本人の肌特有の問題に対応できるような設定になっています。ライムライトは肌の色むらや質感を調整して、しみやそばかすにも効果を発揮します。治療時の痛みもなく、治療後にテープなどをはるようなこともありません。しみを一気に除去したいという場合は、キュースイッチルビーレーザーが最適ですが、この場合は顔なら10日間テープをはってもらう必要があります。治療後にテープをはったりすることができない場合は、ライムライトがおすすめです。レザーよりは時間がかかることになりますが、ゆっくりシミやそばかすを消していく方法として人気があるように思います。
ジェネシスは毛穴や黒ずみ、赤み対策として効果が強い治療になります。治療時の痛みもないか、ごくわずかであり、治療後のテーピングなども不要なので、簡単に受けられる治療として人気が出ているような気がします。
投稿者:megaclinic
最初に聞くミュージカル、オペラ
オペラもミュージカルも大好きです。でも人生で最初に見るものってとても大切だと思います。食べるものでもなんでも同じことかなあと思います。最初に食べるトマトがすっぱかったりすると、ずっとトマトが嫌いになったり、、。実は最初に見たオペラは蝶々夫人でした。これは両親に連れられて、小さい時に見せられました。でもこのオペラは内容としては、外国の男性と愛しあった日本の女性が、その男が外国にもどってしまい、ずっと帰ってくるのを待っていたわけですが、その男が他の女性と戻ってくるなどというふざけた話であるわけです。小さい子供がこういうのを見ても、もうなんだこれーって思うわけです。話の内容がついていけないーって感じたのでしょうね。それ以来オペラはつまらないものになってしまったわけです。かなり大きくなるまでそのまま育ったと思います。どういう理由だったかわかりませんが、大学を卒業したころ、フィガロの結婚を見ました。モーツアルトはすごいですよね。もう感動の嵐でした。こんなオペラもあるんだ。なぜもっと早くいろいろのオペラをみなかったのだろうと後悔、後悔でした。いきなりオペラに目覚めたわけです。最初にもし親がフィガロの結婚につれてくれていたら?とも思いますが、これも小さい時に見たら、同じようなふざけた男女のもつれ?みたいに感じたのでしょうか?でも歌が素晴らしいですよね。出てくる歌はフィガロのほうが、蝶々夫人よりずっと好きです。なんとなく人生で最初に見るオペラはフィガロの結婚から入るのが安全みたいに思っています。もう今さらどうでもいいのですが、、。ミュージカルについては最初に見たのがキャッツでした。これもよかったです。ミュージカルはいきなりこれもはまりました。出てくるネコがみんな素晴らしいですねえ。メモリーなどは泣いてしまいますし、夜行列車もおばさんネコも素敵です。最後のオールドデュトロノミーの歌う、いかがです?皆さん、ネコの生き方は?もう感動、感動。また見たいですねえ、キャッツ。今は劇団四季のキャッツは福岡でしたか?皆さんもネコにごあいさつを、、、オーキャット。
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ピアノの話
私は音楽がとても好きです。子供の時は母親がかなりピアノが上手な人で、母にしばらくピアノを習い、その後ピアノの先生について、小学生の頃4年くらい習っていたと思います。女性の先生でしたが、その先生はとてもやさしく、言われるままにピアノを弾いていました。ある日、その先生がもう私よりもっと上のレベルの指導を受けたほうがいいと言われて、その先生の先生であった、かなり有名な方にピアノを習い始めました。年配の女性の方でしたが、とても指導が厳しく、1週間あまり練習をしないでレッスンに行くと、やはりそれはわかってしまうわけで、1週間何をしていたのー!ともう手はたたかれる、激しい言葉で怒られる、最後は本を投げつけられたこともあって、たしか4回か5回ほどレッスンを受けて、もうピアノは絶対にやめると親に言った記憶があります。それ以後あまりピアノを弾かなくなったのですが、大学生の頃になんとなく懐かしくなって、またピアノを弾き出したように思います。最近はあまりピアノは弾かないのですが、一時、上手なジャズピアノを聞いたりすると、すごくうらやましくて、ああもっと我慢してピアノを続けていればよかったなあなどと思ったり、、、いやいやあの先生では性格が破壊されたのでは?などと納得したり、、、複雑な今日この頃というわけです。
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乳房インプラントの除去、入れかえについて
最近豊胸手術後のインプラントの抜去や入れ替えについての相談がすごく多いように思います。現在使用されているバッグはコヒーシブシリコンと言って、バッグの外膜の劣化や万一の破損があっても、内容物であるシリコンが漏れ出ることのないタイプのものになっています。簡単に言うとこんにゃくのような内容物になっていますので、ハサミで切っても、中からもれて体内に拡散することがないわけです。そういう意味では有害性はないわけですが、膜が破損したりして、そのまま数年も放置するようなことがあると、周囲にカルシウムの沈着である石灰化などが起きて、痛みが出たり、レントゲンで影が出たり、入れかえや除去の場合にこの石灰化があることで手術がかなりやりにくいことがあります。そういうこともあって、最近では人工乳房を使用している場合、15年くらいで入れ替えたほうがいいという意見が多くなっています。私もこの意見に賛成で、最近はバッグによる豊胸手術を受ける方には、毎年の定期検診の他、15年程度で入れ替えを勧めています。
現在バッグを除去したり、入れかえ希望の方も多いわけですが、医師の中にはこういう手術の原則を知らないまま手術をされている方も多いようなので、後日いろいろの問題が出ている方も多いような気がします。当院でも多くの修正例を経験しています。まずバッグを除去する場合は、わきなどより、乳房下縁切開が安全です。これはもともとのバストの下縁になる部位を切開する必要があり、この位置を間違うとキズとして目立つ可能性があります。わきの切開をお勧めしないのは、わきからではバッグに指が届きにくく、器具を使ってバッグをつかむと破損して漏れたり、バッグの一部を取り残す可能性があるからです。また出血が起きた場合、この止血操作が完全にできないことがあります。乳房下縁切開ではこれらのリスクが全くありません。また除去の場合念のためドレーンをいれておくことが大切で、まれにリンパや出血が続くことがあり、ドレーンが入っていないと、中にリンパや血液がたまって、後日バストの感染や変形につながります。さらに除去後は1か月程度バスト全体の軽い圧迫を続ける必要があります。これをしておかないと、内部にリンパがたまることがあり、これが起きると、バストの凹凸や上下方向の激しい収縮が起きることがあり、ひどい場合はいきなりおばあさんのバストのように強い下垂変形が起きることがあります。他院例でのこのような修正を何人も経験していますので、このトラブルは実はかなり多いような気がします。また入れ替えの場合もドレーンを入れること、手術後1か月の軽いバスト全体の圧迫固定は必要です。これらを正しく守ることで安全な除去や入れ替えが可能になります。
投稿者:megaclinic
京都大学の医学部の学生を見て思うこと
京都大学を卒業後ずっと医学部ソフトテニス部のコーチをしています。また京大の非常勤講師などもしていましたので、学生の講義も何度も担当しています。長い間学生を見ていていろいろ思うこともあるわけですが、最近特に灘などの男子校から入ってくる学生が多いのに驚かされます。ソフトテニス部の毎年の新入生に灘から入った学生は手を上げて、、、と言うとたくさんの学生が手を上げるのでびっくりします。医学部ソフトテニス部には現在男女合わせて60人くらいの部員が在籍しています。医学部の中では最大の部ということになります。
特に最近気になっていることの一つは灘のような男子校は6年間学校に女子がいないわけで、これがいろいろ心の中のひずみのようなものをつくっていないかというようなことです。京都大学は共学なので、入学と同時にまわりにたくさんの女子がいるわけです。私自身は中学、高校ともに共学だったので、特に京大に入っても違和感はなかったわけですが、6年間まわりに男子だけがいるという状況はある意味、とても不自然な環境だったのではないかという気がします。おそらく京大に入学した彼らには周囲にいる女子がキラキラして見えているのではないのかなあと思います。私はいつも彼らにまず落ち着けと言うようにしています。精神的にハアハア状態というか、ある意味リハビリがいるなあと思ってしまうのです。過去に2回くらい、男子部員が女子学生に夢中になって、ふられた結果、もうだめだー、テニス部を辞めます、大学もやめてしまいたい、というような騒ぎになったこともあるくらいです。気持ちはわかるのですが、こういう場合、本当に対応に苦しみます。クラブとしてはできれば部活動をやめてほしくないわけですし、早く立ち直らせるためにはどうしたらいいのだろう、、、などと考えてしまうこともあるわけです。ほっておくのがいいのですかねえ?でもコーチとしてはそれはあまりに水臭いというか、、、。まあ人生いろいろなことがありますよね。
投稿者:megaclinic
ビーズ法という二重の作り方
二重の作り方にはいくつもの方法が発表されています。現状では全切開法と埋没法が二つの主流ともいえる方法になっています。いわゆる切開法では、二重のラインが取れるようなことはなく、問題は切開によるキズが目立たないかどうかという点です。これは肌質を見れば予想できることなので、肌質の判断ミスがなければ安全な方法と言うことができます。通常まぶたの中には非吸収糸を残すことはないので、瞼の中には何も残りません。肌質に問題があるような場合は、手術を断念してもらうか、手術後に軟膏や内服薬を使用してキズをきれいにする努力を払う必要があります。
一方埋没法はまぶたの中に糸が一生残りますが、まぶたの表面にキズは残りません。ただ問題はラインの固定力が弱いので、まれには二重のラインが取れてなくなったり、狭い幅になったり、浅いしわのようなラインになることがあるということです。
これら以外の方法として、ビーズ法という二重の作り方があります。かなり以前から行われている方法ですが、テトロン糸などの多少炎症が起きやすい糸を使用します。これを二重の裏側から表面まで糸を貫通させて、表面側で糸が皮膚を切ってしまわないようにビーズを絡ませて縫合する方法です。糸は1週間後に抜糸になります。この間まぶたには多数のビーズが並んでいることになります。長所は埋没法よりラインの固定力が強いこと、キズが残らないこと、まぶたの中に糸も何も残らないこと、などです。欠点は腫れがかなり強く、長引くことです。これが理由で現在はあまり行っているクリニックはないように思います。大体2-3週間くらいはだれがみても腫れているのがわかると思います。腫れがかなり強く出る方法なので、今は一般的な手術方法にはなっていません。でもラインの仕上がり方がとても自然なこと、まぶたの中に糸が残らないこと、キズも残らないこと、などが利点としてあげられ、私はとても気に入っている手術方法です。
投稿者:megaclinic