院長ブログ
脂肪吸引を開発した医師イルーツ
最近の美容外科で脂肪吸引と脂肪注入は、非常に人気のある手術になりました。脂肪吸引や脂肪注入という手術を開発した医師がフランスのイルーツです。これが確立した手術になるまではイルーツはずいぶんいろいろの方法を試みたようです。初めてのころは、要するに多少人体実験のようなところがあって、脂肪吸引の際に大出血が起こり大騒ぎになった手術もあったようです。どのようにして太い血管の損傷を防いだらいいのか、どれくらいの吸引量で輸血が必要なレベルにまでなるのか、など多くの問題を克服しないといけなっかったようです。彼とは国際美容外科学会(ISAPS)の教育講演や手術指導の講習会などで顔を合わせることが何回もあり、いつか親しい仲間になっていたわけですが、ずいぶんいろいろ苦労があったようです。彼が言っていた言葉は、これからの美容外科は脂肪を抜きには語れなくなった、脂肪を減らしたり、増やしたり、とても小さい傷だけでできるこの技術だけで、美容外科にこれほど貢献できることになったのは幸せなことだ。苦労と努力が報われた…。本当に根性のある医師だと思います。
脂肪吸引と注入の開発者:Dr.イルーツ
投稿者:megaclinic
豊胸手術について
最近アクアフィリングという注入物での豊胸によるトラブルで苦しんでいる方がたくさん当院を受診されています。この物質が出てきた時に日本美容外科学会(JSAPS)の理事会で、これはあきらかに危険なものなので、早期に学会会員に使用しないように注意喚起をしたほうがいいという意見が多数ありました。まず厚生労働省に対して、対策をお願いしましたが、本来のこの物質は、日本政府が認可してものではない、輸入手続きの書類が国に提出されたこともない、したがって、そのようなものが国内にあるはずがないという回答でした。つまり国内には密輸のような形で入ってきたもので、そういう業者がいたということです。このようないきさつがあり、対策がかなり遅れたのは事実です。その結果日本美容外科学会会員でこの方法による豊胸手術をされた医師はいないはずですが、世間にはなんの技術も不要で、単純にこの物質をバストにめがけて注射で入れればそれでよいというような考えで、あちこちのクリニックで安全で簡単な方法として宣伝が行われ、多くの被害者が出ることになりました。問題は妊娠や授乳の際に感染が起きることが多く、バストから膿が出てくる、発熱、痛み、腫れ、赤みなどの問題が起き、さらに完全な除去が困難なことがほとんどで、多くの方が苦しんでおられます。また注入した物質が腹部に流れたり背中にまで拡散したような方もたくさんおられます。大きいしこりがある場合や液状にたまっているだけという場合は、かなりの量を除去できるわけですが、それでも一部は肋骨や肺のすぐそば、血液やリンパにも入って、肺や肝臓、腎臓にも拡散していることもあります。これらは回収が不可能です。
液状のものを注射で入れるような豊胸は過去にも多くの液状注入物が使用されていて、すべて悲惨な状態になっています。こういう手術をしてはいけません。液で入れたものは血管やリンパ内に入ると全身に回るわけです。現在のところ安全な豊胸手術は、インプラントによるもの、脂肪の注入によるもの、さらにインプラントと脂肪注入を併用する方法の3つだけです。またインプラントによる方法の場合、私のクリニックでは手術後は毎年、定期健診を受けてもらっています。また15年くらいでインプラントを新しいものと入れ替えることをお勧めしています。入れ替えはとても簡単な手術で日帰りで十分可能です。現在当院ではインプラントはモティバ社のものを使用しています。これが世界中でもっともやわらかく、プロテーゼそのものが中で流動性が高く自然なバストの感触に近いからです。バストの皮下脂肪が少ない方の場合は、採取できる脂肪があれば、これをバッグと併用して注入することで柔らかいい自然なバストに仕上げるようにしています。体に採取できる脂肪が多い方であれば、脂肪の注入による豊胸が適しています。ただ一度であまり多量の注入は血流の再開が起きないことがあり、必要なら3か月ほど待ってから2回目の注入を行うことで十分な大きさが得られることになります。
投稿者:megaclinic
私の行っている脂肪注入の仕上げ方
最近脂肪注入のご希望の方がとても多いように感じます。加齢による変化や体重が減ったことでやつれた印象が出てきたなどの方が多いようです。おなかやふとももは痩せないのに、顔は脂肪が減って疲れたように見える、あるいはやつれてきたなどの悩みの方が多いようですが、これらの多くは脂肪の注入や場合によってはヒアルロン酸、コラーゲン、レディエッセなどの吸収性の物質の注入でもいい結果を出すことができます。脂肪注入の最大のメリットは一度生着した脂肪がずっと残ってくれることです。したがって定期的な補充がいりません。通常翌日までのテーピングだけで、次の日から洗顔や化粧ができるというメリットもあります。抜糸も不要です。ただこの治療で一度で完璧に仕上がるのかというのが問題です。脂肪の生着量を正確にコントロールできないからです。通常生着率は入れた量の7~8割くらいになります。そのためまず局所麻酔をした時にどれくらいの量を入れれば、いい結果が得られるかを測定します。この量の1、2倍から1、3倍程度の脂肪の注入を予定します。ただ一度にあまり多量の注入をすると血流の再開が起きないことがあり、このような場合脂肪が生着せずに溶けてなくなったり、しこりになったりする可能性があります。そういう理由で一度にあまり多量の注入はリスクがあります。多量の注入にならなければ注入の際に測定した予定量を注入します。この時に細い注入カニューレを使用して、いろいろの方向から何層かに分けて細かく脂肪を分散して入れるのが平坦に仕上げるコツというところです。また顔にはあちこち各種のリガメントといわれる顔の皮膚が骨からずり落ちないように、ひものような組織が骨から木の根のように皮膚にのびていて、これが皮膚を固定しています。このリガメントが部分的に皮膚が平坦にふくれるのに抵抗することがあります。これをそのまま残していると、凹凸に仕上がることになりますので、これが手術中に確認できますので、膨れにくい部位のみこのリガメントをわずかに針で緩める処理を併用します。これも注入部位をなめらかに美しく仕上げるために重要なテクニックです。これで大体仕上がり予定にほぼ近い結果が得られることが多いと思います。ただ完全な仕上がりは3か月後くらいになりますので、この時期になって、まだ量が部分的に足りないとか、まれにはふくれすぎなどの状態もありうるわけです。脂肪の生着量を正確にコントロールできないからです。このような場合は、追加の脂肪注入をして微調整ができますし、万一生着した脂肪が多いというような場合は、細い針で、生着した脂肪を壊しながら吸引することで減量することができます。一度生着した脂肪は表面から触っただけではわかりませんが、すこし硬いので通常の脂肪吸引では脂肪が出てきません。針で細かく破壊すれば、吸引が可能です。このように脂肪の量を追加したり、減らしたりすることで、最終的にはご希望のラインが確実に得られることになります。これが私の行っている脂肪注入の方法です。へこみのない、なめらかな顔は元気で若い印象が強く出ることになり、健康的な美しさが得られるわけです。同じ方法は手や乳房などでも行うことができます。
投稿者:megaclinic
副院長 山口医師は当院を退職し開業準備をしています。
東京での診療は続けていますが、詳細は、山口医師のホームページ、インスタグラムでご確認ください。
■山口憲昭先生のホームページ
https://www.yamaguchisensei.com
■山口憲昭先生のインスタグラム
https://instagram.com/yamaguchisensei7/
投稿者:megaclinic
まぶたの逆まつ毛
逆まつ毛は眼球にとってとても危険なものです。まつ毛が眼球に触れている状態が続いていると、眼球に傷が入り、次第に視力が低下していきます。一度悪化した視力はその後回復しない状態になってしまいます。逆まつ毛は手術で改善できます。下まぶたについては当院では保険診療で行っています。まつ毛の1ミリ下の皮膚を切除することでよくなります。抜糸は5-6日目になり、最終的には傷あとはほとんどわからなくなります。また上まぶたについては切開法で二重を作ったり、時には目頭切開が必要になることもあります。上まぶたについては、眼の形が変わることになり、二重の幅など仕上がりについて、慎重に相談する必要があり、当院では自費診療で行っています。美容的な要因も大きいからです。
投稿者:megaclinic