院長ブログ
好きな日本酒
日本酒もすてきですよね。大学生のころはとにかく安ければオーケーみたいなところがあって、なんでもお酒なら構いませんという感じでした。多分皆さんもそうだと思いますが、、。でもいろいろ飲んでいるうちに、本当においしいお酒っていいなあって思うようになっています。かなり以前に新潟で学会が開催されたことがあって、この時に新潟のある医師が会長だったわけですが、会長がずいぶん奮発して、新潟でおいしいと思われるお酒を懇親会の時にたくさん出してもらったことがあります。この時は本当に感動しました。どれもこれも全部うっとりするくらいおいしかったです。〆張鶴、八海山、越乃寒梅、久保田、麒麟山,洗心などなど。もう参加者全員全力で飲んでましたね。
この他にも大好きな日本酒がいろいろあって、個人的には獺祭、黒龍、十四代、臥龍梅、磯自慢、などがかなりうっとりきます。時々思っているのですが、日本酒の大吟醸の中には白ワインのような味のものも多くて、フランス料理にワイングラスで出してもらっても、とても料理にあうような気がするものも多いのですが。どう思われますか?
投稿者:megaclinic
私のコロナ対策
人生の中で感染症が世界中に蔓延して、こんな時代が来るなんて想像できなかったですよね。たしかに人類にとって感染症は歴史の中でたびたび世界で大問題になって、なんとなくいつかそれがおさまって、現在があるわけです。でもとにかく今はまだウイルスがあちこちにあって、しかも変異を続けるという厄介なことになっています。自分で身を守るしかないですね。私自身は感染症の専門の医師ではありませんが、まあ、それなりに医師として知識は持っていますので、自分なりの対策をしています。すこしだけ私の方法を書いておきたいと思います。
いろいろありますが、クリニック内では窓や入口はあけて、換気に注意をしています。クリニックには外気を強制的に室内に入れる装置を作っていますので、これも常に稼働しています。そのため冷房や暖房の効果がすこし悪くなりますが、安全第一と思っています。自分では家を出た時から、クリニックにつくまで、何も触らないように行くことにしています。電車で通勤していますが、改札を通る時には、定期を本来1秒間ピッタリつけてくださいとなっていますが、実際には1センチくらい浮かせた状態でもイコカは反応しますので、定期もどこにも密着させないで、電車の乗り降りをしています。電車の中では周囲にもしマスクをしていない人があれば、この人から遠い位置に移動しています。エレベーター内など狭い空間で、もしもマスクをしていない人があれば、この間呼吸を止めています。
クリニックのビルについた際は、どうしてもドアを開けてさらにエレベーターのボタンを押す必要がありますので、ここで持ち歩いているアルコール入りのウェットティッシュかアルコール綿花を出して、これでドアやボタンを触れるようにしています。ついでにいつもエレベーターの各階のボタンの消毒もしています。
家に帰った際はまず家に入るまえに手の消毒をしてドアを開け、最初にもう一度手指の消毒をしてから、シャワーに入り全身を洗います。この時に目と鼻の中をたくさんの水で洗って、また多量の水でうがいをしています。服については玄関に一番近い部屋を服専用の部屋にしていて、ここでは服を3ー4日サイクルで着るようにしています。服にはウイルスがついている可能性があり、翌日もこのウイルスが生きていると考えたほうがいいみたいです。また服をバタバタさせると室内にウイルスが拡散するので、そっと脱いだり、着たりするように注意しています。
本当にこんな生活がいつまで続くのでしょうね。早く友人との楽しい食事やあちこちへの旅行など、以前のように楽しみたいと思います。お酒も自由に飲みたいですよね。普通の生活に戻るのは一体いつになるのでしょうか?
投稿者:megaclinic
上まぶたの下垂とたるみ
上まぶたのたるみにはいろいろの状況があります。黒目があまり見えず、上のほうが見にくいといういわゆる眼瞼下垂、あるいはまぶたの皮膚に加齢によるたるみが目立ってきて、このたるみのために上が見にくい場合、あるいはこれらの両方の問題がある場合などです。
いわゆる眼瞼下垂の場合は、黒目があまり見えない状態になっていて、これは先天性である場合や長期にコンタクトレンズを使っていたためにまぶたの挙筋が瞼板からすこしはずれてきたために筋肉の収縮が直接瞼板に伝わらない状態になった場合、あるいは同様の変化が加齢により起きてきた場合などがあります。加齢による問題は人間である以上、だれにでもいずれ起きてくる問題です。いずれも目がぱっちりしないので、眠そうな目つきになってしまいます。また上が見にくいので、眉を必死で上げてものを見ることになり、額のしわも多くなります。
これらの治療はいずれも眼瞼挙筋という目を開け閉めする時に働く筋肉を短縮することで眼がぱっちり開くようになります。これは通常二重のラインを切開して行います。若い方ではこれでかわいいきれいな目になりますが、ある程度年齢の高い方の場合、まつ毛の位置が上がることになり、これにより眼の開きはよくなりますが、にらんでいるような目つきに仕上がることがあります。これは皮膚のたるみに対する解決策を考えていないからです。
ある程度まぶたのたるみがある場合は、私の方針はまず眉下切除で皮膚のたるみを除去しておいてから、3か月あけてから挙筋短縮をすると、絶対に怖い目つきには仕上がりません。状態によっては眉下切除と挙筋短縮を同時にできる場合もあります。たるみの除去は二重のラインでの皮膚切除で行ってはいけません。これはこれでむくんだような目つきに仕上がるという問題があります。眉下切除でたるみを取るのがとても安全な方法です。
投稿者:megaclinic
脂肪注入の基本:医学誌形成外科の特集
形成外科の医学誌として克誠堂出版の形成外科という医学誌は日本では日本形成外科学会誌と共にトップの座を占める有名な医学誌です。この62巻に脂肪注入の基本というタイトルで特集号に私の論文を出しました。学会で言うところの招待教育講演のようなものになります。
この論文の中でいい結果を出すためのテクニックとして強調しておいた点にいくつかのものがあります。これは常に私自身が気をつけているポイントで、もっとも大切なポイントとして、注入部に皮下のキズや癒着、あるいはじん帯などの存在によりふくれにくい部位がないことを確認しておくこと、もしこれがあれば、細い針で細かく剥離をして、皮膚がふくれやすい状態を作りながら脂肪注入を行うこと、また採取した脂肪は遠心部分離後なるべく早く注入を行うこと、注入の際はごく少量ずついろいろの方向に多層に入れていき、注入後は一度針穴を糸で縫合してから全体をマッサージすることで注入した脂肪が均等に分散して平坦に仕上がるような処理を行うこと、手術後は1か月間強いマッサージなどを禁止しておくことなどです。
このような細かい注意を払うことで最近は新しいキズもつかず、翌日には化粧や入浴も可能という簡単な方法で、とてもいい結果が得られる手術になってきたと思います。
投稿者:megaclinic
北九州市の小倉記念病院
私が大阪で開業する直前はアメリカに留学していましたが、この留学前は北九州市の小倉記念病院の形成外科の主任部長として6年間この病院に勤務していました。京都大学を卒業して、その後は京大病院の形成外科に入り、その後京大の麻酔科研修を経て、大阪の日本赤十字病院形成外科に在籍していました。この形成外科では4人の形成外科医がいて、当時私は一番下の医員で働いていました。このころ形成外科では上に部長、副部長、先輩医師の3人の医師がおられたのですが、当時マイクロサージャリーという顕微鏡下での神経縫合や血管縫合などによる組織移植は私しかできない手術であり、さらに乳がんの乳房再建という手術も上の3人の医師ができない手術だったということもあって、その頃大阪日赤病院の形成外科では私の患者さんが一番多く、多忙を極めていました。
大阪赤十字病院で忙しく働いていた時に、京大形成外科の教授から電話がかかり、いやな予感がしたのですが、一度京大に来なさい、話があるということでした。京都に行くと、いきなり北九州の小倉記念病院に新しく形成外科を作ることになり、その派遣医師を京大の医局から出すことになった、それで大阪日赤で多くの患者さんを抱えていることはよく知っているが、来月から北九州の小倉記念病院に勤務してくれ、、、ということでした。行きたくありませんと何度も教授に言いましたが、当時医局の人事権は教授にあって、命令だと言われると、もうどうしようもなく、縁もゆかりもない北九州に転勤になったわけです。
最初家を探すために病院を訪問した時に事務の方に、病院が小倉北区にあるので、なるべく近いところに家を探したいと希望を伝えました。ところが事務の方は、小倉北区はいろいろ問題のある人が住んでいるところで、この病院の医師はほぼ全員北区には住んでいません。あなたの安全のために、家は小倉南区で探してくださいと言われて驚いたことがあります。あとでわかったことですが、やはり暴力事件の多い街で、北区はある意味、当時はとても怖いところだったわけです。一年に一度くらいは小倉北区では銃撃事件などがあったわけです。病院そのものは、北九州市では名門の病院で、6年間ここで主任部長として勤務していましたが、毎年患者さんが増え続けて、最初は私一人でスタートした病院でしたが、2年目からは2人、3年目からは3人と医師が増えて、忙しい診療科になりました。病院でのいい友人も多く、住んでいた周囲の方もとても暖かい人が多く、たくさんのいい思い出の残る病院になりました。
投稿者:megaclinic
乳がんの話
私自身、現在までに形成外科医として乳がんの乳房再建はかなりの症例を経験してきています。腹部の脂肪や背中の皮膚と脂肪を利用した自家組織再建やインプラントを使用した再建、そのほか自家組織と人工乳房インプラントを併用した方法など、さまざまの再建を経験してきましたので、乳がんという病気についてもいろいろの話を知っています。
女性であれば、だれでも乳がんになる可能性はあるわけです。多くの研究からどういう人が乳がんになりやすいかということがわかっています。はっきり統計的に確実な話は、母親が乳がんの場合、30歳までに出産をしていない場合、受動喫煙を含めてタバコを吸う方、ほぼ毎日お酒を飲む方、若い時、あるいは閉経後に肥満傾向がある場合などのケースは乳がんになりやすいということになります。乳房再建に来られる患者さんを見ていても、この傾向ははっきりしていて、とても痩せている方の乳がんは珍しいケースと思います。
乳がんになった場合、ガンを切除して体から除去するということが行われる治療になりますが、この除去の方法にいろいろのものが開発されています。アメリカのように乳がんの多発している国では、この研究がかなり先行していて、現在アメリカでの乳がんの切除方法としては、ある程度のガンの大きさがある場合は、乳房全体を切除することになりますが、初期の段階でみつかったガンは、ガンのしこりだけが放射線照射に抵抗するので、このしこりだけを切除して、残りのバスト内に散らばっている可能性のあるがん細胞は放射線でたたくという方針を取っています。このしこりのみを切除する方法はランペクトミーと言われています。このようにすれば、乳房を失うことがなく、しこりの切除による陥没だけが残るということになり、この再建も簡単になるわけです。一方日本では同じ方法が日本人でも危なくないのかという慎重論があって、ランペクトミーというしこりだけを切除するより、初期のガンの場合でも、もうすこし念のため切除しておこうという方法があります。これがクアドランテクトミー、日本語では別名温存療法などと言われる、バストの4分の1ほどを切除するという方法です。後の乳房を再建する側から言うと、この4分の1切除というのがかなりの変形になり、さらに放射線照射を併用することが多いので、再建がかなり難しいことが多くなります。かえって乳房全体を切除して放射線が当たっていない場合の乳房再建のほうがずっときれいに簡単に再建ができます。できれば温存療法という言葉をやめてほしいところです。この言葉にだまされたという患者さんも多いと思います。アメリカの形成外科では4分の1切除プラス放射線照射のようなケースがまずないので、再建が確実に楽にできることが多く、日本から見ていると、うらやましい状況に思います。いずれ日本でも4分の1切除のような方法がなくなると思っていますが、一体いつになるのでしょう?
投稿者:megaclinic
二重の幅の修正
二重のラインの幅を広くしたい方や狭くしたい方も多いような気がします。埋没法での手術であれば、修正は切開法で簡単にできます。広くするのも狭くするのも切開法なら確実に簡単にできます。以前の手術が切開法によるものであれば、もう一度切開法での修正が必要になります。幅を広くするためには、変更する幅がわずかの幅であれば、新しいラインになる部分に切開を入れて、以前のキズも含めて切除をして新しい二重を切開法で作成できます。もちろん以前のライン直下には剥離をいれて、元のラインを消す処理が必要です。幅の変更量が多い場合は、やむを得ずもう1本新しいラインの切開を入れて、大きい二重を作成する必要があるかもしれません。キズが2本になってしまいますが、こういうケースでは仕方のないことです。あるいは眉を指で引き上げてみた時にご希望の幅になるようなら、眉下切除で二重の見かけ上の幅を広くすることも可能です。
すこし面倒な処理がいるのは広すぎる二重の幅を狭くする場合です。この場合、新しいラインになる部分を切開して、以前のラインを含めて切除して皮膚を縫合することになりますが、この際皮下で上のほうにある眼窩脂肪を新しい二重のラインのすぐ上まで引き下げる必要があります。この時に以前の手術で脱脂をしていたり、脂肪に止血操作が入ることで硬くなり、移動できない脂肪になっていたりすることがあります。このような場合は、脇から皮下脂肪をすこしだけ採取してこれをまぶたに移植する必要があります。二重のラインのすぐ上には脂肪がないと、きれいな二重になりません。切開したラインと二重のラインがずれてしまうようなトラブルも起きることがあります。そういう理由でまれには二重の幅を狭くするために脂肪の移植が必要になることがあります。
投稿者:megaclinic
成長因子:その2
以前にもここでお話ししましたが、相変わらず成長因子のトラブルで来院される方が多いように思います。しこりができたり、痛みがあったり、凹凸、変色など、本当に気の毒です。最近は特にPRPに成長因子(bFGF)を併用した治療のトラブルが多いように思います。この治療は日本形成外科学会や日本美容外科学会JSAPSの美容医療診療指針に述べられているように成長因子の使用を推奨しないという治療になっていて、さらに成長因子のメーカーである科研製薬から出ている適正使用に関するお願いにもあるように体内に注射することの安全性が確立していませんとあるように、とにかくトラブルが多すぎる治療になっています。またトラブルがあった場合に治療方法が確立していないので、患者さんは本当に一生苦しむような状況になっています。他に脂肪注入や真皮脂肪の移植、ヒアルロン酸、レディエッセなど、安全な方法がいくつもあるのに、なぜ成長因子なのでしょう?本当に私は理解できません。現状ではステロイドの注射を定期的にくりかえすか切除して経過をみるという方法しか仕方がないような気がします。
投稿者:megaclinic
白人の皮膚、日本人の皮膚
白人と日本人は骨格も皮膚もかなり差があります。皮膚の差については、白人の皮膚は薄く、伸びやすく、色がかなり白いという特徴があり、最大の特徴はキズがわからないくらいきれいになるということです。日本人の皮膚は白人と異なり、多少厚みがある方が多く、白人ほどは伸びません。また色調はとても白い人もありますが、多くは褐色で浅黒い方も多いと思います。また皮膚を切開した場合、日本人ではキズが特定の部位以外は目立つ可能性があります。
したがって、白人の美容外科の教科書に載っている方法を行ってはいけない手術も多いわけです。アジアの医師の書いた教科書なら日本人にも安全ということになります。こういう誤った手術をされた患者さんもよく来院されています。典型的なものとしては、唇を引き上げるために上唇の上端を切開されていたり、眉を上げるために眉の上側で皮膚を切除したり、まぶたのたるみを取るのに眉下は日本人では安全ですが、二重のラインで皮膚を切除してたるみをとっていたり、などなど、多くのトラブルがあります。これらは日本人では行ってはいけない手術だと思います。唇の上や眉の上などは日本人ではほとんどの方で、キズがはっきり見えてしまいます。誰にもわかるキズをつけて美容外科の手術の目的は得られません。また日本人ではまぶたの皮膚はまつ毛に近い部分はかなり薄く、眉に近くなるほど厚みが増えます。これが白人ではすべての範囲でとても薄いわけです。したがって白人では二重のラインで何ミリ皮膚を切除してもこれでたるみがなくなり、キズもわからなくなり、結果も美しいものになります。一方日本人の場合は二重のラインで皮膚の切除をすると、まつ毛に近い側の薄い皮膚と眉に近い側の厚みのある皮膚を縫合することになり、二重のラインのすぐ上に分厚い皮膚が来ることになるので、腫れぼったいむくんだような目つきに仕上がります。これはかなり不自然なまぶたになり、修正する方法がありません。私は日本人では二重のラインの部分で皮膚の切除を行ってはいけないと思います。
投稿者:megaclinic
顔の手術以外の老化対策
どなたでも顔の老化の進行にはブレーキをかけておきたいと思います。美容外科で常識的な対策としては、紫外線を避ける、タバコを吸わない、過度の飲酒をしない、肥満を避ける、保湿に注意するなどになると思います。でもこれ以外にいくつもの細かい方法があります。特に最近注目されているものは、特定の筋肉の作用が弱くなるようにコントロールするというものです。しわが深いのは筋肉の収縮が強いからです。したがって、特定の筋肉を狙って、この筋力をすこしだけ弱くすると、しわがはるかに浅くなったり、出なくなったりするわけです。どの筋肉でもいいというわけではありません。緩めると顔がたるむ筋肉もあるわけです。顔で目立つしわは額、目尻、眼の下からほほ、首などで、たるみが目立つのは口角、ほほ、目尻などになります。これらの対策として、ボトックスを時々少量ずつ気になる部位の筋肉を狙って打ち続けるという方法もいい対策と思います。一度にあれこれ全力でボトックスを入れるという方法もいいのですが、少量ずつすこしの変化で老化の進行を止めておくという考え方です。こういう目的で打っていい筋肉は額の前頭筋、瞼周囲の眼輪筋、ほほの笑筋、口角の口角下制筋、首の広頸筋などになります。簡単には気になるしわをみつけて、その原因になる部分の筋肉だけに1-2か所ずつくらいにボトックスを入れると、数日してそのしわが浅くなったり、なくなったりするわけです。これを毎月くらいに続けていると顔全体にしわがあまり深く出ることがありません。
また保湿はとても大切なので、当院ではヒルドイド軟膏やその方の肌にあった化粧品をお勧めしています。さらに強力に行いたいという場合はイオン導入やジェネシス、ライムライト、RFなども効果があります。さらにへこみが出てきた部分があれば、ヒアルロン酸やレディエッセなどを組み合わせると大きい効果が得られることになります。
投稿者:megaclinic