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顔の傷の修正
交通事故やその他の外傷などで顔に傷が残る場合があります。誰でも顔に目立つ傷があるのはつらいことだと思います。特に女性の場合は一生の大問題になりますよね。でも形成外科と美容外科の十分な経験のある医師であれば、こういうとんでもない傷もかなりきれいに修復ができます。私が修正手術を担当したお二人の患者さんの治療前後の写真で出しておきます。見ていただければ、どんな傷がどの程度に治るかということが理解できると思います。手術だけで終わりではなく、大体どのような場合でも手術後3ヶ月程度のテーピングやスポンジでの圧迫固定など、手術後の管理がとても大切なのですが、お二人とも、この管理を私が指導した通りに頑張ってくれました。そういうご本人の努力と協力がないときれいな仕上がりにはならないわけです。お一人の方は交通外傷で顔にたくさんの傷が残りましたが、顔の丸みに応じて、傷を直線状に縫合するのではなく、ジグザグをあえて入れて、顔のしわや丸いふくらみのカープにそうように傷の方向を変更するなどの修正が必要でした。もうひとりの方は片方の上まぶたの傷の凹凸が激しく、これを平坦にすることと、二重が傷によって無くなりましたので、一度平坦にしたまぶたに二重まぶたを作成する美容外科の二重の切開法の手術をして、左右の二重の形と幅を揃える再建手術をしました。再建後はかわいい元の二重まぶたにもどり、ご本人もとても喜んでおられました。こういう修復ができるためには形成外科の十分な経験と美容外科の技術の両方がどうしても必要になると思います。今の日本では直美というような問題があるわけですが、形成外科のトレーニングをしないで美容外科医になって、皆さんどうなるんでしょうねえ。日本はもうだめかもしれません。困ったことです。
ふと思い出しましたが、九州の小倉記念病院で働いていた時に外科の部長がおられて、病院の仕事が終われば、ほぼ毎日小倉の街のどこかでお酒を飲んでいるような、どうしようもない飲んだくれの外科部長でした。ごくたまにお酒を飲まずに家にまっすぐ帰宅すると、奥様がどうしたの?体調が悪い?など心配されたそうです。でもこのおっちゃん、わりに手術は上手でした。それでまあ、許してあげるとか、思っていたわけですが、、。酒は飲む、手術は下手なんかだったら、もうくそくらえですもんね。彼はたしか車を持っていたのですが、病院には毎日自転車で通勤していました。酔ったまま車で帰ると酔っぱらい運転になるので、お酒を飲んだあと、毎晩自転車で帰宅されていたわけです。今は自転車でもお酒を飲んでいるとだめなのですよね?違いました?でも当時は問題にはならなくて、そのような理由で酔ったまま自転車で家に帰っておられたわけです。
でも時々自転車でこけたり、小さい溝にはまって怪我をされていました。飲んでますから。よくあちこち怪我をされていたので、病院のみんなから自転車に子どもの自転車のような補助輪をつけたら?とかアメフットの選手みたいなヘルメットと防具をつけて飲み歩けとか、もういろいろ言われていました。病院の集まりでもよくお酒を飲まれて、すぐ酔ってしまうのですが、それでも隣に年配の看護師長などがいる場合、絶対にベロベロになっても、看護師長にはもたれかからないというふざけた習性がありました。必ず反対側の若い看護師さんとか、席を変えて若い看護師さんのそばにわざわざ移動して、彼女に酔ったふりをしてもたれかかるという、くそ親父だったわけです。本人に言わせると、どんなに酔っ払っても、看護師さんの歳くらい見分けられるがなー、、なのだそうです。本当に酔って自転車で帰宅される時は深い川に頭から落ちてしまえーとかみんなで祈っていたのですが、不思議なことに顔の怪我は一度もありませんでした。膝とか腕の切り傷とか打撲とか、あ、肋骨骨折もありましたが、、、。なんでしょうねえ。万一顔に怪我をして形成外科を受診された場合は、麻酔もしないで騒ぐなーとか言いながらみんなで押さえつけて縫合をしてあげようと思ったりていましたが、残念ながらそういう機会が一度もありませんでした。本当に残念。
- Aさん手術前
- Aさん手術後
- Bさん手術前
- Bさん手術後
投稿者:megaclinic