院長について
今日から日本形成外科学会です
今日から東京の目白にある椿山荘ホテルで日本形成外科学会が3日間開催されます。そのため14日(水)〜16日(金)の午前中はクリニックは休みにしています。ご了承ください。
コロナの感染がすごいこの時期に学会を中止にしないで開催するというのも心配なことです。もちろん直接会議に出席している医師も多いのですが、自宅やクリニックからオンライン参加の方も多数おられるようです。私自身はこの形成外科学会の国際委員会の委員であり、この委員会が2回あって、これに参加する必要があることと、さらに3日間世界をつないで開催される国際セッションの座長も2回担当することになっていますので、直接東京に来る必要があり、仕方なくという感じで来ています。
椿山荘は時々来るホテルですが、東京の中では本当にきれいで森の中にいるような快適なホテルです。日本の形成外科学会や美容外科学会ではこのホテルは初めての開催で、以前のことを思い出すとずいぶん優雅な学会になったなあと思います。まだ今日始まったばかりですが、今朝の国際セッションではアメリカの医師による講演をいくつか聞きました。その中で興味深い新しい分野の講演として、片頭痛に対する形成外科的アプローチというものがありました。アメリカではずいぶん人気の出てきた分野のようで、以前からボトックスで頭痛が治るというケースがあることはよく知られていたことですが、これを手術でアプローチしようというものです。
眉間から始まる頭痛、側頭部から、あるいは後頭部から始まる頭痛に対して、この原因となっている神経や筋肉を手術で遮断して改善を試みます。まずテストとしてボトックスの注射をして、これで頭痛が改善することを確認してから永久的な治療として手術を行うというような方法です。
改善率は70-95%くらいという報告でした。近い将来日本でもポピュラーになる手術ではないかと思って聞いておりました。まだ日本では誰もやっていない治療ですね。アメリカでは数人この手術を積極的にやりだした医師があるようです。
投稿者:megaclinic
私の趣味:続き
趣味ということでもないのですが、ソフトテニスのついでに思い出したことがあります。京都大学医学部のソフトテニス部でテニスの練習に頑張っていた時に、その時の監督から言われたことがあります。私がボールを追って移動する際に膝の使い方が悪い、もっと膝を鍛えないとだめだ、、、というようなことでした。監督が言われたことはテニスは日没でボールが見えなくなるので、それ以後に膝を鍛えるのに、ダンスをやったらいい、、というようなびっくりするような話でした。え?僕がダンスをするんですか?というような会話だったような気がしますが、監督はごく真面目にそうそう、、というようなことでした。監督が言われるには京都大学には3つのダンス部があって、社交ダンス部、フォークダンス部、競技ダンス部ということでした。監督の言う膝のトレーニングでいいのは競技ダンス部で、運動部としても、ものすごい練習をしているので、ここで鍛えてもらえ、というようなことでした。それで日没以後はこのクラブに入部して、ダンス部員として練習をしていました。当時京都大学競技ダンス部は全国でも強豪といわれていた部で、西日本選手権などでもベスト4か8くらいにはいつも入っていたクラブでした。それでたしかにダンス部でも膝の動きはよく注意されていたように思います。結局本職はソフトテニス部でしたが、2年半くらいこのクラブにいて、いろいろ鍛えてもらったおかげで、最後はレギュラーの5番手に入ってしまい、大会にも出場してくれなどと言われて調子に乗って大会に出たことが2回あります。おかげでクイックステップ、ワルツ、タンゴ、フォックストロット、ジルバなどが踊れるようになりました。その後国際美容外科学会(ISAPS)での活動に参加するようになり、アジア以外の学会ではどこの国に行っても、学会後のパーティーではどこでもダンスを踊る必要があるのですが(オーストリアのウィーン以外は、フォーマルなダンスではありませんが、、、)こういう場面で、全然困ることがなく、心の底から楽しめるようになったのは思わぬ財産になったというわけです。
投稿者:megaclinic
私の趣味
美容外科のことばかり書いているのもどうかと思い、たまには趣味のことも。私が好きなのはソフトテニス、ミュージカル、オペラ、スキー、旅行、あとはワインとか日本酒ですね。ソフトテニスは京都大学の学生の時に関西医歯薬大会の個人戦や、一般の京都社会人大会の個人戦で優勝したことがあります。今は京都大学医学部ソフトテニス部のヘッドコーチをしています。昨年からはコロナの問題があり、京都大学の学内立ち入りが禁止されたり、学生の大会がすべてキャンセルになったり、本当に学生が気の毒でなりません。京都大学医学部ソフトテニス部の部員は男女合わせて70名ほどいるのですが、2面あるテニスコートに入れるのは一度に20名と大学から制限されていて、さらに一度コートに入ったら3時間で退場など、これでは練習にならないよねという状況がずっと続いています。人数制限があるので、私がコートに行くと学生が一人コートに入れないというような状態で、今は長期に遠慮しています。最近は出かけることが制限されているので、ミュージカルやオペラも楽しむことができず、旅行もなかなか困難で、皆さんと同じように何か趣味を楽しむということが難しいことになっています。早くなんとかなってほしいですよねえ。
投稿者:megaclinic
フェイスリフトについての私の方針
フェイスリフトは顔のたるみを引き上げる方法としてもっとも歴史のある確実で安全な方法です。ただ細かいところで以前とはいろいろテクニックが変わってきています。私自身もいろいろ過去の患者さんの経験から、より自然に仕上がる方法に変わってきています。現在当院で行う方法はスマスリフト、マックスリフト、またこれらの併用、骨膜下リフト、さらにこれらに脂肪注入、部位によっては脂肪吸引を併用してリフト効果をより高める工夫をしています。具体的な方法については一人ずつたるみの状況が異なっていますので、状態に応じた方法をお勧めしています。
まずたるみを引き上げる方向ですが、以前は世界的に主に法令線の状態を改善するために斜め上方向、あるいはかなり横方向に皮膚を引っ張るという方針でしたが、この方向に皮膚を引っ張ると、法令線はきれいに伸びて改善しますが、同時に小鼻もついてくるので、結果とて正面から見た鼻の幅が広くなってしまうという欠点がわかってきました。そのため現在は引き上げる方向はほぼ真上、時にすこしだけ斜めの要素を入れるという方針にしています。この方向であれば、鼻の幅は全く変化せず、ほほの下や口の横付近はよくリフト効果が得られます。ただ法令線の鼻に近い部分にはへこみが残るので、ここは脂肪の注入を併用すると法令線も十分に若返ることになります。
また切開については以前は耳の上方向に切開を延長してリフトを行っていました。利点は傷が髪に隠れることですが、問題はもみあげが斜め後方に移動するので、結果として顔の面積が広くなり、耳の前に髪がなくなるという欠点がありました。この欠点をなくすために現在はもみあげの直前を切開して顔の皮膚の引き上げを行っています。これによりもみあげはそのままの位置に残るので、顔の面積が広くなったり、もみ上げが後退するという問題がなくなりました。もみあげの前の傷は時間がたてば、ほとんど目立ちません。まれに肌質によってはこの傷が見えてしまう方があるのですが、こういう問題が出た場合は、キズに1本ずつ植毛をすることで傷を隠すことができます。この位置の切開のほうがもみあげの後退が起きず、顔の面積も広くならないので、自然な仕上がりが得られるようになりました。またご希望によってはほほに脂肪注入をしてここにふくらみを作ることも可能ですし、ほほの下のほうに皮下脂肪が多い場合は、この部位の脂肪吸引を併用することでリフト効果をより大きいものにすることができます。また特に口角が下がっている方は、フェイスリフトの際に口輪筋を引き上げて口角を上げる処理の併用も可能になっています。さらに首のたるみが目立つ場合や額のしわが目立つという場合は、ネックリフトや額のリフトを併用して、顔のすべての範囲を若返らせることもできるようになっています。額のリフトの際は眉間のしわの原因になる筋肉を切除することで、いわゆるボトックスで得られる眉間のしわ対策と同じ効果を永久に得ることもできるようになっています。
投稿者:megaclinic
本の出版
美容外科医のための教科書とも言える本を出版しました。タイトルは、患者満足度ベストを目指す非手術・低侵襲美容外科ー形成外科学に基づいた考え方とテクニックの実際です。医学書の出版で有名な南江堂からの依頼があり、やっと完成して世の中に出すことができました。各種の注入物、ボトックス治療、レーザー、スキンケアなどから簡単な手術である脂肪注入、眼や鼻、唇、乳頭乳輪の手術などを載せています。
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下まぶたのたるみとり手術: ハムラ法
ハムラという医師はフェイスリフトや下まぶたのたるみとりの手術でとても有名な方です。私が日本美容外科学会(JSAPS)の会長をした時にも日本での学会に招待講演で来日してもらいました。
フェイスリフトの新しい方法や、特に有名なのは下まぶたのたるみをとる方法です。脂肪の膨らみを以前は除去していたのですが、実際に脂肪が増えてたるみになっているわけではなく、脂肪を包んでいる膜が加齢により弱くなり、眼球の重みで前にプクッと出てきて凹凸が目立つようになるというのが実情なので、この膨れた脂肪の膜を切開して開けて、この脂肪をもっと下にずらして骨の膜に固定すると膨れていた部分より下が膨れて、全体として平坦な下まぶたに仕上がるという方法です。この際に筋肉や皮膚を引き上げて、あまった分だけ切除すれば、下まぶたの凹凸がなくなり平坦な若いころの下まぶたになります。
この手術は画期的なもので、今でもハムラ法は凹凸のある下まぶたの改善方法として優れた方法です。彼の手術を実際に見たくて、テキサスのダラスまで行ったことがあります。彼は私が滞在中、毎日朝の6時くらいにホテルまで彼のポルシェで迎えに来てくれて、大体朝の7時半くらいから手術を開始していました。手術や彼の外来診療は3時か4時くらいには終わることが多く、それから時間があれば、彼はゴルフの練習に行っていました。奥様はもともとニューヨークのティファニーで宝石のデザイナーとして仕事をされていた方で、とても美しい方です。彼女はポルシェのようなやかましい乗り心地の悪い車は大嫌いだそうで、彼女はベンツをいつも運転されていました。
彼らの家には何回か招待してもらったことがありますが、朝食用の部屋は朝日が入り、昼食用の部屋はまた別で自宅のプールサイド、夕食用の部屋はまたこの二つの部屋とは違って、招待客がかなりたくさん来られても入れるような大きい部屋で、広い庭の見渡せるゆったりした部屋でした。白い色を基調にした家で暮らしているハムラは本当に素敵な人生を楽しんでおられるように思います。世界の美容外科学会によく招待されていて、世界を飛び回って、講演とともに旅行も楽しんでおられます。今はコロナでとても退屈されているのではないでしょうか?
私が日本美容外科学会(JSAPS)の会長をした時、ハムラを招待して
講演をしてもらいました。
投稿者:megaclinic