マスクによる皮膚のトラブル
最近マスクによる皮膚のトラブルの相談がかなり多いように思います。これだけ長期にマスクを使い続けているわけなので、マスクの当たる顔の皮膚にとっては異常な環境にさらされているわけです。もっとも多い問題はニキビ、肌荒れ、毛穴が目立つ、マスクによってこすれるための色素沈着、シミなどです。いずれもマスクをやめれば治るわけですが、いつ頃になるとマスクから解放されるのか、よくわかりませんよね。このようなトラブルを起こした皮膚にすれば、マスクをやめてくれーと悲鳴を上げているわけです。でも使い続ける必要がありますよね、どうしても。ニキビについてはなるべくマスクをはずしている時間を長く取ること、洗顔の際は石鹸を十分に泡立てて、こすらないようにしながら、そっと洗う回数を今より増やすこと、さらにニキビができそうな段階でニキビ治療の軟膏を早めに使用する、ひどい場合は内服薬やケミカルピーリングなどによる治療を併用するなどで改善すると思います。肌あれや毛穴の問題は、イオン導入、ゼオスキン、ライムライトなどをうまく使い分けるとよくなります。さらに最近多い問題はマスクでこすれているための色素沈着です。ある意味肝斑というシミができたということになるわけですが。これはマスクの取り外しなどの際に皮膚をこすっている方が多いと思います。またマスクをして話をすると、顎の動きによってマスクが動くことになり、これによって皮膚がこすれてしまい、この炎症が起きることでシミができてしまうわけです。マスクをつけたり、はずしたりする際は絶対にマスクで皮膚をこすらないようにしながら行ってもらう必要があります。これを続けて、さらにトランサミンとビタミンCの内服を1年から1年半くらい続けると、このタイプのシミは消えます。早くマスクのいらない生活に戻りたいですよね。肌の悩みについてのご相談は、高柳と中川の両方の診察の予約を取っておいでください。