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ノーベル平和賞

今年のノーベル平和賞は日本被団協が受賞されました。原爆の被害は悲惨なものだったようで、亡くなられた方も多いわけですが、助かった人であっても後遺症などで一生苦しんでいる方も多いわけです。原爆という言葉で一番に思い出したのが、私が大阪赤十字病院形成外科に3年間勤めていた時の私の患者さんのことです。原爆症という病名だったように記憶しているのですが、私の患者さんの一人がこの病気でした。広島で被爆されて、全身にやけどのあとやケロイドのあった患者さんで、顔も広い範囲の傷があって変形もあるので、皮膚の移植をすれば、かなりきれいにできるのに、、といつも思っていました。でも全身に火傷のあとがあるので、きれいな皮膚を採取できる部位がなかったのです。それで時々ケロイドが出血したり、赤く腫れてきたり、痛みが出たり、痒くなったり、とにかく治療としては内服薬や軟膏やステロイドの注射などしか方法がなく、ご本人も私もつらいお付き合いでした。
 日本被団協の活動は原爆の悲惨さを世界に伝え続けることと、この世界から核兵器を廃絶することになっていますが、この団体がノーベル平和賞を受賞されるということを知りました。受賞の際にこの代表が演説をされるというニュースをみて、この講演は絶対に聞いておかなければと思い、NHKのノルウェーのオスロからの中継放送を聞いていました。代表者である田中さんという90歳を超える方が講演をされて、その中でご自分が長崎で被爆されたことを話されていました。ご本人は爆発のあった瞬間、すごい音と共に白い光が通ったのを見て、それから意識がなかったのだそうです。しばらくして、気がついた時はガラス戸の下敷きになっていて、それで命が助かったのだそうです。その時に亡くなられた家族と、しばらく苦しんで、その間何の治療も受けることなく亡くなられた身内の方など合計5人の家族を亡くされたのだそうです。この悲惨な体験を話されている間、私は涙が止まりませんでした。その後も放射線被爆者という周囲の目があり、生活苦、いじめ、差別、なども経験されたそうで、本当にお気の毒な人生だったと思います。またこの方の講演ですごいと思ったのは堂々と日本政府を批判されたことです。戦争を起こした責任はどこにあるのか、なんの罪もない人がたくさん亡くなられたのに、この方々に国は何の補償もしなかったと激しい言葉でした。日本政府を激しく非難するこの言葉を聞いていて、世界が聞いているこの場でよく言った!と感動でした。自分の後ろには苦しんで亡くなって行った多くの人がついているという、本当にそういう人たちに代わって語っているだという素晴らしい講演でした。本当にこの演説は心に刻んでおきたいと思って、ユーチューブでもう一度見てしまいました。講演が終わった後、会場のみさなんが全員立ち上がって、拍手がいつまでも止まらないような素晴らしい演説でした。
 この団体をノーベル平和賞の選んだ選考委員会にあっぱれ!そして立派な講演をされた田中さんにあっぱれ!です。本当にこの日本被団協の活動は素晴らしいです。世界から核がなくなり、もう二度と戦争のないそんな日が来るのでしょうか?久しぶりに泣きました。

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