逆まつ毛について
私が従来思っていた以上に逆まつ毛で苦しんでいる方って多いように思います。逆まつ毛の害は眼球にまつ毛が貼り付くために眼球に傷が入り、そのため視力が低下していく可能性があることです。目ヤニも多く、不快な症状になっている方が多いと思います。自分でたびたびまつ毛を引き抜いたり、コンタクトレンズをいつも入れて、眼球を保護している方も多いようです。上まぶたも下まぶたも同じように逆まつ毛の問題はあるようです。
下まぶたについてはまつ毛の1ミリ下で皮膚を切除すれば治ります。これは当院では保険診療で行なっています。傷は時間が経てばわからないくらいにきれいになります。
ややこしいのは上まぶたです。上まぶたの場合はどうしても二重まぶたの切開法と同じ方法で二重を作り、その際にまつ毛を少し上に向くような固定をする必要があります。これで上まぶたの逆まつ毛が治る方が多いのですが、この手術だけでは完全には治らないことがあります、もうこひだがかなり発達している方の場合です。目頭側でまつ毛が上を向くことができないくらい皮膚がまつ毛に被っている方もあるわけです。こういう方の場合は、切開法で二重を作るだけではだめなので、目頭切開の併用が必要になります。もうこひだを開けてしまわないと目頭側のまつ毛が上を向いてくれないわけです。上まぶたについては二重になる手術をすることになり、目の印象がかなり変わります。でも眼球を守るためには仕方がないことです。さらに目頭切開を併用することになると、二重の手術以上に目の印象が変わります。そのため、どういう目にしたいかということを詳しく相談してから手術を行う必要があります。上のまぶたについては完全に美容外科の手術ということになりますので、ご希望の目を鏡の前でいろいろ作ってみて、希望された目に仕上げるようにしています。そのため上まぶたの手術については自費診療として行なっています。