眉下切除の目頭側のコツ
眉下切除はまぶたのたるみを取る手術として人気のあるもので、二重のラインで皮膚切除をしてたるみを取るより、はるかにきれいに仕上がります。この手術の問題点の一つは目頭側で切開線の端に小さいふくらみが出ないかということと、眉間側に余分なしわがでてしまわないかということです。皮膚の切除幅が広いと、切開線の端にドッグイヤーと呼ばれる小さいふくらみが出ることがあります。これは切開線を長くすれば起きないトラブルですが、眉の目頭側で切開線を延長するとキズとして目立ってしまうことになり、この部位で切開線を延長できません。こういう場合の処理としては切開線の断端で皮下を円形状にくりぬいて地盤沈下が起きるような処理をしておくと平坦になり、ふくらみが残りません。これで手術中に不十分と判断できる場合は、切開線の断端で直径2ー3ミリの丸い穴を皮膚にあけて、ここは縫合をせずに皮膚表面に穴をあけたまま手術を終了する方法があります。手術後にここに皮膚ができてきて、平坦な皮膚として完成します。このいずれかの方法で、ドッグイヤーを防止することができ、眉間に余分のしわが出たりすることを防止できます。これでもごくまれに小さいふくらみが残る方もあるわけですが、こういう場合は後日ふくらみの頂点だけをすこしだけ焼灼(熱凝固)するとふくらみが収縮して平坦になります。ホクロの除去方法を応用した修正方法というわけです。熱凝固のあとはほとんど目立つことはなく、わからないくらいに仕上がります。