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金の糸ーその2

私のクリニックで他院で入れた金の糸の除去を希望されている患者さんがあり、この糸による合併症や治療方法についていろいろ調べる必要があり、文献の調査をしていました。国内でもいろいろ合併症の報告があります。いくつかの論文や学会報告が出ていますが、この物質は髪の毛ほどの細い糸を顔に埋め込むということになるわけですが、不純物が必ず含まれていること、金の糸と不純物の一部が溶けて周囲に拡散していること、溶けたものがリンパや血管内に入ると全身に回ること、MRI検査やなんらかの手術の止血操作などにより皮膚にやけどを起こす可能性があること、溶け出た金の糸や不純物により肉芽種というしこりや凹凸ができたり、これがさらに異物肉芽種というできものやしこりになって凹凸ができたり、皮膚の変色、硬化などが起きることがあること、できたしこりに石灰化が起こることがあること、手術で除去しようとしても金の糸がちぎれて一部しか除去できないこと、金の糸が元の位置から移動してしまうこともあること、などの問題が報告されています。どの論文にも不純物が混じっていて、これが溶けて体内で拡散している以上、将来発がんを含めて何がおきるかわからないという意見が記載されています。やはり心配していたようにフェイスリフトのように皮膚を剥離して、中をあけて糸を探しても簡単にちぎれたり、引っ掛かりがあるので、金の糸は一部しか除去できないということのようです。私のクリニックに来院された患者さんには残念ながらすべての糸の除去は不可能ですということと、将来なにか問題が出ないか、定期検診をおすすめしますというような回答になると思います。あきらかな問題が出てくれば、状態に応じて、ベストの対策を相談するということになりそうです。もともと国が認可した医療用のものではありません。輸入の際には医療用とは言わずに輸入して、国内で医療用として販売した業者があるわけです。こういう違法なものを使用して後遺症で悩んでいる方がおられるというのはなんともつらい話です。

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