眼瞼下垂について
顔の加齢による変化の一つは目が小さくなるということです。これは瞼の皮膚がたるんでくることと、もう一つはまぶたの開け閉めを担当する筋肉である眼瞼挙筋がゆるんでくるために黒目の見える範囲が狭くなるという現象の二つの要因があります。黒目の見える範囲が狭くなってきたという場合は、まぶたの皮膚のたるみの問題ではありません。こういう場合は挙筋の前転、つまり短縮が必要になります。ただ、この手術は手術中にいろいろチェックをしておかないと、上まぶたの形が三角になったり、目が閉じにくいなどのトラブルが起きる可能性があります。また左右差についても手術中に十分な調整を行っておく必要があります。
また他の注意点として大切なことは瞼の皮膚のたるみがある場合、これを引き上げておかないと、挙筋前転だけでは怖い目つきになってしまうことがあるということです。こういう心配がある場合は、眉下切除でまぶたのたるみを引き上げる手術の併用が必要になります。これは挙筋前転と同時にでも可能ですし、最初に眉下切除をして、3か月待ってから必要なら挙筋前転を考えるとういう方針を取るという方法も安全な考え方です。