涙袋について思うこと
大体人間というのは人を見る時、どこを見ているかというとまず目ですよね。その次に鼻、顔全体というようなところでしょうか?たとえば眉の高さや形に左右差があるというようなことは、本人も知らないこともよくある話です。それくらい目はまず第一印象として、だれでも見ている部位になるわけです。二重かどうか、まぶたにたるみがないかどうか、なども見えてしまう話ですが、それ以外に下まぶたで、涙袋がどうなっているかというようなことも知らないうちに印象として、周りの人に伝わっていることが多いように思います。
いろいろの患者さんの目を見た来たものとして、涙袋がある場合とない場合でかなり見た人に与える印象が異なるように思います。涙袋が全くない場合、この部位が平坦であると、とても冷たい感じや寂しい印象が出ている方が多いと思います。反対に涙袋のある程度のふくらみは、温かい印象が出るように思います。知らず知らずのうちにこういうことを理解されて、涙袋を作りたいとか、もうすこし膨らませたいというような治療や手術が多いのだと思います。涙袋を作る方法としては、いくつかの方法があります。これらはヒアルロン酸や脂肪の注入、真皮脂肪の移植などです。ただそれぞれ長所短所があります。ヒアルロン酸は手軽な方法かもしれませんが、吸収性のものなので、定期的に補充が必要になります。また入れすぎるとすこし青みがかってしまう可能性があります。脂肪の注入はこのような色調の問題が出ることはありません。ただ一度に多量の注入をすると、生着した脂肪がしこりになったり、血流の再開が起きずに溶けてなくなったり、凹凸を作る心配があります。この点真皮脂肪の移植は安全性の高い方法になります。まつ毛の下1ミリくらいの部分を1センチ程度切開してわきなどから採取した真皮脂肪を移植する方法は脂肪注入の4-5回分の移植量が一度の手術で安全に生着します。まつ毛の下を切開する必要がありますが、どの方法よりも一度でもっともふくらみを作成できる方法になります。