手背を若く、美しく
かなり以前は手は美容外科ではどうしようもないと言われていた時代があります。手背のしわや血管が浮き出て見えて老化を感じるという方も多いと思います。時にはシミが目立つという方もあります。これらには現在はいろいろの対策があります。シミの場合は、キュースイッチルビーレーザーが有効です。もし黒っぽいシミが皮膚面から盛り上がっているような場合は、局所麻酔をして熱凝固で除去する方法もあります。しわに対しては脂肪注入が有効です。血管が浮き出ている状態も改善します。手首に針穴を2か所あけて、ここから細いカニューレを入れて、必要な範囲に脂肪の注入をします。針穴は数ミリくらいのもので、すぐにわからないくらいになります。通常脂肪はへその中に小さい切開を入れて吸引により採取します。これを遠心分離して手背に注入すれば完成です。多くの場合、3か月してからもう一度追加の注入をして完璧な状態に仕上げる方が多いようです。一度に多量の脂肪注入を行うとしこりができたり、壊死になって溶けて亡くなったりするからです。手術当日は入浴や手をぬらすことができませんが、翌日から手は包帯もテープも不要で、自由に手を使うことができます。腹部も翌日から入浴が可能になります。縫合をしませんので、消毒もいりません。