大阪・新大阪の美容外科・美容皮膚科 - メガクリニック

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当院でのアートメイク

以前アートメイクは医療分野ではかなり問題になったことがあります。要するにクリニック以外の場所でなんの資格も持たない人が一種のタトゥーを入れることが違法であったわけです。それによって皮膚のトラブルが起きたこともあり、警察が入って捕まった人もあり、このような事件がメディアに取り上げられていたことがあります。私にも過去に何人かの患者さんから眉のアートメイクで相談をされたことがあります。どこかいいところを紹介してもらえませんか?ということでした。私自身もそのようなところを全く知りませんでしたので、わかりませんとしか回答ができませんでした。
 色素を入れるという方法は私自身は乳がんの再建を多数行ってきましたので、乳頭乳輪にはよくこれを行ってきました。乳がんの再建の場合、バストの皮膚を使用して乳頭乳輪を作るので、仕上がった乳頭乳輪はバスト全体と同じ色になっています。これではとても不自然なので、ここに色素を注入して、反対側と同じ色調の乳頭乳輪に仕上げるわけです。ただ実際には健康な側の乳頭乳輪とは全く同じ色にするのはとてもむずかしいことで、これはこれで專門のプロが必要なのではないかなあと自分でも悩んでいました。それくらい自然な色を入れるということが難しいわけです。色素は実際にはいろいろの色を混ぜて、健康な側の乳頭乳輪の色を作るわけですが、全く同じ色にできたと思ってもタトゥー後には肌の色によってやや青みがかったり、黄色っぽくなったり、多少変化が起こるわけです。この予想がとても難しく、どうしても色の差が残ることになっていました。すこし反対側とは色が違っていますが、すみませんねえ、白い乳頭乳輪よりはずっといいですよね、、、などの言い訳をして乳がんの再建を修了にしていたところがあります。患者さんには本当に申し訳ないことですが、どんなにがんばっても左右全く同じ色の乳頭乳輪にするということは多分だれもできないように思います。
 当院に多数のアートメイクの経験のある看護師さんである川越ナースが入ってきてくれました。もう当院では何人も眉や目、唇などのアートメイクが始まっていますが、一度唇のアートメイクを川越ナースがやっているのを見せてもらったことがあります。1000例以上の経験があるようですが、さすがに上手です。やはり私と同じ経験があって、入れる前の色調が多少微妙に変化するということは眉や目、唇でもある問題のようですが、これが起きた場合、後日薄くしたり、濃くしたり、多少色調を変える方法があるようで、さすがに多数の経験があるといろいろのテクニックを持っているなあと感心したりしています。乳頭乳輪の再建のためにも彼女から習わないといけないことがありますよね。もっと日本形成外科学会や乳がん学会などで彼女はそのテクニックを指導してもいいように思っています。今までそういう講義って一度もありませんでしたから。乳房をどのように再建するかということは形成外科医であればかなり必死にやっているわけで、こういう論文も多数あるわけですが、仕上がった乳頭乳輪にどのように色素をいれるか、その具体的な色の調節方法は?などの論文は見たことがありませんし、ほとんどの医師がそういうアートメイクについて詳細なテクニックを理解していないと思います。患者さんにとっては大切な仕上げの問題なので、医師も真剣に取り組まないといけませんよね。やっと信頼できる看護師さんに出会えたので、学会でも彼女には活躍してもらいたいと思っています。

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