宮本武蔵の話
宮本武蔵の名前はだれでもご存知だと思います。剣豪として有名で、生涯60戦無敗という方です。当時の真剣を使った試合では負ければ命がないわけですから、すごいですよね。この方が書いた本で五輪の書というのがあります。戦う人のための教科書です。
私は京都大学のソフトテニス部で大学を卒業以来ずっとコーチをしていますので、この本は面白くて3回読んだことがあります。テニスの試合をする時も全く同じだなあと思ってしまいます。この本には試合をする時は相手が強そうに見えることもあるが、実際は相手もそう思っているので焦ることはないとか、攻める際に同じ技を2回は使ってもよいが、2回ともうまく守れている相手であれば、同じ攻めを3回してはいけないとか、攻める際にゆっくり動くと見せかけて素早く攻めるというようなペースを変えるということが大切とか、雨が降ったり、風が吹いたり、太陽がまぶしいなどの状況があれば、これを利用して戦えなどなど。もうテニスと全く同じなのです。
いろいろの守り方、攻め方、などを指導した最後はいつもよく練習せよとあります。また太刀を持ちては必ず相手を切ると思え、など戦う前の心の問題などにも触れています。もう読めば読むほどテニスと同じです。もしみなさんが相手と戦うなんらかのスポーツをされているのであれば、この本はとても面白いと思います。