学会での講演
学会は3日間でしたが、東洋美容外科学会(OSAPS)とベトナム美容外科学会(VSAPS)の海外からの招待講演の発表はすべて最初の2日間になっていました。3日目は海外からの招待者は講演を当てていないので、ぜひハロン湾ツアーにおいでくださいという案内があって、2日目の夕方からハノイからバスで3時間くらいかかるハロン湾というベトナムでは有名な観光地に案内してもらいました。私達海外招待者の講演は最初の2日間でしたが、私が担当したのはベトナム学会の方では、アジア人の眼瞼の手術ー私の方法というタイトルで、脂肪注入、眼瞼下垂、脂肪移植、サブシジョンによる他院症例の修正例、たるみ取り、二重の修正などについて講演をしました。もう一つは東洋美容外科学会でのもので、こちらでは他院での豊胸手術や乳がん再建例の修正をおこなった症例の再建方法について講演をしました。あと一つはベトナムの先生といっしょに座長があたっていて、まぶたのセッションの座長を担当しました。
いずれも講演後の討論にはかなりの時間がとってあって、発表も討論もすべて軍の関係の方たちが時間をきっちり管理してくれたので、どのセッションも討論はゆっくり時間があったので、会場からの質問もすごく多く、有意義な学会になったと思います。とてもおもしろい講演もあって、特に私が興味があったのは白斑とかやけどや手術の白いキズあとに色素を再生する手術です。白いキズや白斑に体の他の部位から採取した健康な真皮を針でいれていくという方法で、白いキズが肌色に治るのは素晴らしい講演でした。他に再建方法として興味をもったのは、鼻の手術失敗例や外傷による変形の再建でした。いずれも難しい再建だと思いますが、ほうれい線や額などからの皮弁の応用など、なかなか一つずつの再建に上手に工夫をされていました。他には豊胸のためのインプラントの選択、あるいはどういうケースでインプラントと脂肪注入を併用するのがいいかなど、これも興味深い発表でした。もう一つはまぶたの凹みの対策についての考え方で、まず下垂があれば、これを最優先で修正してからへこみの修正にとりかかるというものです。眼瞼下垂を治すとすこしだけへこみが改善するのですが、これを上手に応用されていたと思います。学会の写真をいくつか出しておきます。どの会場も満員で、ベトナム学会の会員数が急激に増えていると思いました。