国際美容外科学会(ISAPS)論文審査委員会
国際美容外科学会(ISAPS)はAesthetic Plastic Surgery という医学誌を発行しています。美容外科の分野では世界で最も権威のある医学誌と評価されています。この医学誌に投稿された論文はそれぞれの論文について3−4人の審査委員(Editorial Board Member)が評価を行っています。この審査はボランティアで行われていて、一度引き受けると2週間以内にアクセプトかリジェクトか修正が必要か、などを判断して、疑問点、詳細な説明が必要な部分の指摘、訂正が必要と思われる部分などを細かく評価しています。修正の場合は、再提出された同じ論文を同じ審査委員が再度評価するということになっていて、かなり忙しい仕事になっています。私の場合は月に2−3件の論文の審査を担当しています。
論文の審査委員会には世界で300人くらいの医師が入っています。審査委員は美容外科、形成外科領域の世界のトップの医師が入っていて、委員の名前はこの医学誌に載っていますので、ある意味名誉職でもあるわけです。この論文の審査委員会の会議が2年ごとの国際学会の開催に合わせて開かれています。今回の主な議題は論文のアクセプトが多すぎる委員とリジェクトが多すぎる委員のバランスをどう取るかとか、例えば鼻や眼瞼などのチーム分けの問題、委員の世界の地理的バランスの問題、人種によっって手術内容が異なる場合があり、このような論文をどのように振り分けるかなど、いろいろ問題もあるわけです。
今回の論文審査委員会の写真を出しておきます。女性はリナトリアナ会長(コロンビア)、男性はリープーチーフエディター(カリフォルニア大学形成外科教授)と委員会の会議と会議終了後の集合写真です。