アルゼンチンタンゴ
兵庫県にあるコベルコホールで小松亮太さんのタンゴの演奏があったので、今日の午後はこのホールでタンゴを楽しんできました。実は私の父がタンゴが大好きだったのです。小児科医であった父は熱心な阪神タイガーズのファンであった以外はお酒もどちらかというとあまり飲めず、他にはアコーディオンを弾くのが楽しみだったのです。私自身は物心がついた頃からずっと父親のアコーディオンのタンゴの曲をたびたび聴きながら育ったようなところがあります。ラ・クンパルシータなど何百回聞いたかわかりません。これだけ弾いたらいい加減完璧に弾けそうなものですが、常に1-2回は音がはずれるという問題がありました。なぜいつまでも上達しなかったのでしょうね?ま、それはいいとして、タンゴの小松亮太と言えばもう絶対に聴きにいかないといけませんよね。さらにこの演奏会ではアルゼンチンタンゴの世界チャンピオンも踊るということだったので、これも素晴しかったです。
アルゼンチンタンゴはステップが通常のタンゴとはかなり異なっていて、情熱的な激しい踊りです。演奏はタンゴの曲としては有名な曲が多く、小さな喫茶店、碧空、ジェラシー、ブルータンゴ、エルチョクロ、ラ・クンパルシータ、などなど多分どなたも聴けばわかるという曲ばかりでした。久しぶりに父親に会ったようで、演奏中ずっと父親の顔が浮かんでいました。一曲だけ面白い曲がありました。ベルサイユのばらのテーマ曲であるバラは美しく散るという曲を小松亮太編曲でタンゴ風にアレンジして演奏された曲です。なかなか素敵な曲でした。バイオリンもピアノも素晴らしく、数曲共演で北村聡さんも参加されて感動でした。北村さんはNHKの大河ドラマの龍馬伝などでも音楽を担当された方です。この二人の演奏には本当にうっとりして、タンゴの世界にどっぷり浸っていた今日の午後でした。ほとんどの曲が父がよく弾いていた曲なので久しぶりに心の中で父に会えた日でもありました。