脂肪吸引(足、下肢)
太ももやふくらはぎの脂肪吸引は、下半身のスリム化を目指す方々に人気の美容施術です。
運動や食事制限だけでは改善しにくい脂肪を効率的に取り除くことができ、下肢全体を引き締める効果があります。
こんな方におすすめです
太ももやふくらはぎの脂肪吸引は以下のような方におすすめです。
- 外側の張り出しをなくしたい
- 内ももの間にすき間が欲しい
- ダイエットをしても太ももが細くならない
- スラッとした美脚になりたい
- 外側の張り出し・膝の膨らみを解消したい
- 細身のパンツをカッコよく履きこなしたい
- 足を長く見せたい
太もも・ふくらはぎの脂肪吸引とは
下肢の脂肪吸引は、脂肪が取り除かれることで吸引箇所の太ももやふくらはぎだけが細くなるのでなく、足首や膝周りとのバランスが整い全体的にスリムで美しいラインを作ることができます。
太ももの脂肪吸引

太ももは「運動不足」や「むくみ」が影響しやすく、脂肪がつきやすい部位です。
普段から運動を心がけたり、エスカレーターではなく階段を利用することで、太ももに筋力がつき、脂肪が燃焼されやすくなります。
しかし、運動不足の方は筋力が低下し、脂肪が燃焼しにくくなるため、脂肪が蓄積しやすくなります。
また、下半身は上半身に比べて重力の影響を受けやすく、むくみが生じやすい部位でもあります。
特に長時間のデスクワークなど、座りっぱなしの状態が続くと、血行やリンパの流れが悪くなります。
運動を続けることで脂肪を燃焼し、むくみを解消することは可能ですが、太ももだけを部分的に痩せるのは難しいです。
そこで、「太ももを細くしたい」と考えている方には、「太ももの脂肪吸引」をおすすめします。
ふくらはぎの脂肪吸引
ふくらはぎは筋肉の割合が多いため、皮下脂肪の少ない部位といえます。脂肪が多く付いているタイプの方であれば2~5cm程の痩身効果が期待できる施術です。
脂肪吸引で脂肪の付き方(バランス)を整えることで、長く美しい足に見せることができます。
膝の裏から脂肪を吸引するふくらはぎは、内出血があってもタイツやパンツで隠しやすい部位です。
脂肪吸引のメリット
脂肪吸引とは、皮下に専用の吸引管(カニューレ)を挿入して、皮下脂肪を取り除く医療痩身です。
脂肪細胞の数自体が減るので、一度施術をした部位は太りにくくなるという特徴があります。
太ももの脂肪吸引はリバウンドしにくいのですっきりとした部分痩せを実現します。
下肢の脂肪吸引で注意すること

脂肪吸引手術は、脂肪を吸引する手術ですが、手術直後から完成するわけではありません。
手術後には「腫れ」や「 内出血」「痛み」といった症状が見られます。
これらの症状は時間とともに改善し、最終的な仕上がりに近づいていきます。
ダウンタイムの症状には個人差がありますが、一般的には最初の3〜5日程度になります。
下肢の脂肪吸引後は3〜5日程包帯を足先から巻いて圧迫を続ける必要があります。
またしばらく足がむくむことが多いので、サンダルやスリッパなどを使用していただく必要があります。
ピッタリした靴などはしばらく履けなくなります。
脂肪吸引手術のダウンタイム中には、むくみや内出血、痛みが生じることがあります。
下肢は体の他の部位より血流が悪い部位になり、そのため手術の炎症が起こるとその回復に時間がかかることがあります。
完全に腫れがなくなって仕上がりの状態になるまでには太ももで4〜5ヶ月、ふくらはぎでは6〜8ヶ月がかかることもあります。
下肢の脂肪吸引の吸引範囲

下肢の脂肪吸引の範囲は、太ももやふくらはぎなど、部位によって異なります。
太ももの脂肪吸引の範囲について
- 太もも前面、内側、外側、後面の4部位に分かれています
- 脂肪の付き方やデザインに応じて、どの部位からどれぐらいずつ吸引するかが検討されます
- 太もも外側の張り出しや内腿に脂肪がつきやすいので、積極的に吸引します
- 太もも内側を吸引すると、内腿に隙間ができて細くなったと実感できます
ふくらはぎの吸引範囲について
- ふくらはぎ全体が施術範囲となります
- BMI値が正常の方で両側合計160~300cc、脂肪量がやや多い方で300~400cc程度吸引できるケースが多いです
脂肪吸引の範囲は非常に重要なポイントです。
部分的な吸引では十分な効果が得られないケースがあるため、適応に応じて広範囲の吸引をしていくことをおすすめします。
脂肪吸引とダイエットの違い
体の脂肪を減らすという意味では似ているようにも思える脂肪吸引とダイエットですが、どのような点に違いがあるのでしょうか。
主なポイントは以下のとおりです。
①脂肪吸引は特定の部位に焦点を当て、 ダイエットは全身を対象とする | 特定の部位の脂肪を減らしたいと考えている場合、脂肪吸引はその目標を達成するための効率的な方法です。 希望する部位の脂肪を確実に減少させることができます。 ダイエットは全身の脂肪を減らすことができ、顔や二の腕、脇腹、下腹部、腰、お尻、太ももなど、全ての余分な脂肪を対象とします。ただし、ダイエットには強い意志が求められ、自分が希望する部位の脂肪が必ずしも減るわけではありません。 理想的なボディデザインを目指すには、専属のトレーナーによる筋力トレーニングなど、別途のボディメイクが必要になることが多いです。 |
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②ダイエットはリバウンドしやすいが、脂肪吸引はリバウンドしない | ダイエットを行うと、脂肪細胞に蓄えられた脂肪が消費され、細胞が縮小します。 しかし、ダイエット後にリバウンドしやすいのは、縮んだ細胞が再び栄養を蓄えることができるため、食事量が増えると細胞が再び膨張してしまうからです。 対照的に、脂肪吸引では脂肪細胞自体を除去するため、残った脂肪細胞が少なくなり、その後のリバウンドのリスクがありません。 |
③ダイエットは栄養バランスを崩す 可能性があり、脂肪吸引には手術に 伴うリスクがある | 栄養バランスの取れた食事と適度な運動を伴わない過度な食事制限によるダイエットは、栄養バランスを崩し、筋肉量の減少や代謝の低下を引き起こす可能性があります。 また、免疫力が低下し、体調を崩しやすくなることもあります。したがって、バランスの取れたアプローチが重要です。 脂肪吸引には手術に伴う合併症のリスクが存在します。これには、手術中の出血、術後の感染、表面の凹凸などが含まれますので、カウンセリングで十分に確認することが大切です。 |
料金
脂肪注入の主な料金は以下のとおりです。
治療内容 | 料金 |
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太ももの脂肪吸引 | 800,000~1,400,000円(税込) |
ふくらはぎの脂肪吸引 | 650,000~1,000,000円(税込) |
施術概要
下肢の脂肪吸引の施術概要は以下のとおりです。
施術時間 | 1時間〜 ※手術部位によって実際の施術時間は異なります |
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施術回数 | 1回のみ ※修正のために2回目の脂肪吸引が必要な場合を除く |
麻酔 | 全身麻酔 |
抜糸 | 脂肪採取部位で縫合した場合のみ |
効果的な頻度 | 1度のみ(持続性は半永久) |
ダウンタイム |
7〜10日程度 ふくらはぎ: 吸引後1ヶ月ほどはむくみが出ることがありますが、圧迫固定を行えば早く回復できます。 太もも: 筋肉痛に似た痛みが出ることがありますが、痛み止めの内服で納まります。 |
リスク・副作用 |
・左右差やデコボコ、皮膚のたるみ ・腫れ、むくみ ・しびれ、感覚の鈍さ ・傷跡が目立つ、色素沈着 ・リバウンド、筋肉の損傷 |
術後の経過・注意事項 |
脂肪吸引後は、激しい運動や患部への刺激を避け、安静に過ごすことが大切です。 施術後1ヶ月ほどは適切に圧迫固定を行い、ガードルや包帯などで固定することで、腫れやむくみを早く引かせるようにしましょう。 |
施術の流れ
施術は次のような流れで行います。






施術の後はご帰宅いただける場合とクリニックの隣のホテル滞在になる場合があります。医師による術後の経過観察にあたっては無料で対応いたします。
下肢の脂肪吸引のリスク・副作用

脂肪吸引には、腫れや内出血、傷跡、むくみ、痛みなどのダウンタイムやリスクがあります。感染、やけど(ベイザーを使った場合)、知覚異常、血栓、脂肪塞栓、麻酔による合併症などの可能性もあります。
めったに起きないものも含めて、一般的には脂肪吸引のリスクとしては以下のようなものがあります。
リスク・副作用 | 症状 | 原因 | 対処法 |
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皮下出血斑 | 打ち身のアザが生じる 暗赤色や赤紫色を呈し、押すとやや痛みがあります。 |
カニューレで皮下脂肪を吸引する際、毛細血管を損傷し出血することで起こります。 | 圧迫や冷却でピークを抑えることが大切です。10日から2週間ほど経過すると治っていきます。 |
腫れ | 吸引した部位、その近傍が膨らみプヨプヨとした触り心地になる 吸引前より太く見えることもあります。 |
皮下組織がカニューレによって損傷するため、それを治すために炎症が起こることが原因です。 | 圧迫や冷却でピークを抑えることが大切です。10日から2週間ほど経過すると治っていきます。ごくわずかの腫れは下肢の場合4〜8ヶ月続くことがあります。 |
凸凹 | ボコボコした外観になる | 治療後の圧迫と腫れ、出血などの相互作用のため起こります。 | 自然経過を待ちましょう。1ヶ月程度経つと徐々に回復してきます。できれば6ヶ月くらい様子をみましょう。 |
しびれ、感覚の鈍さ | 触っても感覚が鈍い、触った感じが分からない、ビリビリと痺れた感じがする | カニューレが末梢神経を損傷した場合に起こります。 | 基本的には自然経過を待つしかありません。必ず治ります。 |
傷跡が目立つ | 傷の赤みが長引く、線状ではなく幅のある傷跡になる、隆起などがある | 皮膚を切開したところからカニューラを挿入し、なんども往復させて脂肪吸引を行います。この際、過度の摩擦で傷口が挫滅することで目立った傷跡になってしまうことがあります。 | 技術のある医者が吸引をすることで大きな傷は避けられます。 |
色素沈着 | 皮膚が茶色っぽい外見になる | 内出血が多かった場合などに出ることがあります。 | 手術後の圧迫固定を続けることで皮下出血を防ぐことが大切です。 |
吸引の過不足 | 細くなっている部分とあまり変化がない部分が生じる。 吸いすぎると皮膚が張り付いたような不自然な外見になります。 ごくわずかの皮下脂肪を残しておくことがきれいな仕上がりのために大切です。 |
周囲とのバランスを考えずに行うと過吸引を起こします。また、及び腰すぎても吸引不足になってしまいます。また吸引部位の術中確認を何度も行うことが重要です。 | 適度な吸引を心がけることが大切です。術中は可能な限り、吸引部分の確認をしながら施術を行うことが求められます。 |
リバウンド | 吸引した局所は痩せたが他の部位太った、という状態になる | 脂肪吸引に依存したため起こります。食べすぎが原因です。 | 脂肪吸引と適度な有酸素運動、食事内容や量の見直し・改善は平行して行う必要があります。 |
筋肉の損傷 | 強い筋肉痛を起こす | カニューレが皮下脂肪の下にある筋膜・筋肉を貫くことで起こります。医師の技術不足が原因です。 | 正しい深さで吸引を行うことが重要です。 |
塞栓症 | どの血管が詰まるかによって異なる症状が出る 医師の知識が充分なら起きません |
吸引により血管が損傷され、脂肪粒が血管内に入り血流に乗って運ばれ末梢血管を詰まらせることで起こります。 | 塞栓症状を認めた場合は速やかに救急搬送するなどの対処も必要になるかもしれません。 |
血腫(ヘマトーマ) | 吸引部分が非常に腫れる、皮膚の色調が暗赤色を呈する | 吸引により血管が損傷され、比較的多量の出血が認められ皮下に溜まることにより起きます。 | カニューレを正しく使用し、手術後の包帯による圧迫固定とドレーンを入れることで防止できます。 |
感染 | 痛み、熱、腫れ、膿などが生じる | 消毒のミスや手術操作ミスなどにより傷口から細菌が侵入することで起こります。 | 清潔操作を心がけ、術後も傷口を不潔にしないことが重要です。抗生剤投与、洗浄などが必要になる場合があります。 |
熱傷 | 皮膚の色調の変化や水疱が生じる 場合によっては皮膚壊死・皮膚欠損が起こります。 |
ベイザーと言われる超音波で脂肪を溶かしつつ吸引を行う方法が盛んに行われていますが、この超音波機器によって皮膚が熱傷を起こしてしまうことがあります。 | 超音波機器の扱いに精通する必要があります。熱傷の症状があった場合は速やかに治療を行うことが重要です。当院ではベイザーは使用しません。 |
皮膚壊死 | 皮膚の色が黒色になる | 熱傷後に皮膚壊死を起こすことがあります。ベイザーによるトラブルです。 | ベイザーを使用した場合皮膚表面に近い吸引をしないことです。 |
漿液腫(ゼロ―マ) | やや腫れが生じ、触るとプヨプヨとした感覚がある | 脂肪吸引により皮下に空洞が生じたため液体が貯留することがあり、これを漿液腫と呼びます。 | 術後の圧迫固定を確実にすれば起きません。 |
麻酔事故 | アレルギーの場合は蕁麻疹や呼吸困難、悪性高熱症などを生じる可能性がある | 専門医資格を持つ充分な経験のある麻酔科医が担当すれば大丈夫です。 | 専門医資格を持つ充分な経験のある麻酔科医が担当すれば大丈夫です。 |
下肢の脂肪吸引のダウンタイム
下肢の脂肪吸引施術では小さい切開から、吸引器具を入れて皮下脂肪を取り除いていきます。5〜10mm程度の小さな切開で済みます。
術後は傷跡は次第に赤みがなくなり目立ちにくい状態になります。
ただし、個人差はあるものの、術後は痛みやむくみ、腫れといった様々な症状が現れますので、前もって確認しておきましょう。
痛みについて
手術は全身麻酔で行うため施術中は意識がなく痛みを感じることはありません。しかし、施術後には麻酔が切れ始め、筋肉痛のような痛みを感じることがあります。
痛みの強さには個人差があります。また、痛みの持続期間も人によって異なりますが、一般的には歩行時などに約1週間続くことが多いです。
最も痛みが強くなるのは施術当日から数日間で、この期間中はお手洗いで便座に座る時や階段の昇降時などに筋肉痛のような痛みを感じることがあります。
痛み止めを服用することで、日常生活に支障をきたすことなく過ごせるでしょう。術後2〜3日目以降から痛みは徐々に和らぎ、1週間から2週間ほどで落ち着いていきます。
脂肪吸引を広範囲に行った場合、痛みが強く出る可能性があります。また、施術部位の皮膚が硬くなることで関節に痛みが生じやすくなります。人によっては術後1ヶ月間痛みが続くこともありますが、一般的には1週間から2週間で収まることが多いです。
腫れやむくみについて
太ももの脂肪吸引施術後、腫れやむくみは1週間から2週間の間にピークを迎えます。手術の翌日から太ももが腫れ、むくみを感じることがありますが、約2週間後には症状が改善されるでしょう。
脂肪吸引を行うと、重力の影響で腫れやリンパ液のむくみが下半身に現れやすく、太ももだけでなく、膝やふくらはぎ、足の甲にも症状が見られることが多いです。日常生活に支障をきたすほどの症状は通常ありませんが、吸引量が多い場合や体質によっては、ごくわずかの腫れやむくみが4〜8ヶ月程度続くこともあります。
術後の腫れやむくみを軽減するためには、マッサージで血流を促進したり、足を高く上げたり、着圧タイツを着用することで、比較的快適に過ごすことができます。
皮下の硬さについて
術後3週間ほど経つ頃に、触ると硬い感じがする症状が現れることがあります。これは皮下出血などのために生じる症状で、脂肪吸引後に起こることがある症状の1つです。
肌表面から触った場合は、皮下が硬く感じられることがあるかもしれません。
この硬さは術後1週間から2週間で出始めることがありこのようなことがあっても通常は3ヶ月から6ヶ月の間に自然に改善します。
内出血について
下肢の脂肪吸引施術直後から約1週間は、赤黒い内出血が見られることが多いと思います。初めは濃い色をしていることがありますが、2〜3週間後には黄色っぽく変化し、徐々に消えていきます。
内出血の持続期間は脂肪の吸引量や体質によって異なりますが、通常は1週間から2週間で引いていき、2週間を過ぎると目立たなくなることがほとんどです。
ダウンタイムの注意点は以下のとおりです。
- 痛みをできるだけ抑えるには、できるだけ体を休めておきましょう。
1週間ほどは貧血のようなふらつきを生じる場合があります。特に急に立ち上がった時や乗り物の乗降時にはお気をつけください。