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美容外科・形成外科・美容皮膚科【公式】

南米での美容外科事情

私が国際美容外科学会(ISAPS)の会長をしていた時に理事会で何年か続いた議案の一つはこの国際学会の会員になるための資格の変更ということでした。現在でも国際美容外科学会の会員になるためには、各国の形成外科学会の形成外科専門医資格をとっていることと美容外科学会の専門医資格があること、さらにその国内の会員2名の推薦があることなどが条件になっています。つまり皮膚科医や耳鼻科医などはこの国際美容外科学会の会員になれないのです。現在はたとえば美容皮膚科などもとてもさかんになっていて、私たち国際美容外科学会の会員はたびたび美容皮膚科医や皮膚科医を招待して、優秀な医師たちに講演をしてもらって、かれらから学ぶということも多いわけです。

そこでそれなら皮膚科医や耳鼻科医などで各国学会の専門医資格をとっているような優秀な医師であれば、私たちの会員になれるようにしてはどうかという問題があったわけです。そうすればそれぞれの専門分野がいろいろなので、学会での議論もレベルの高いものになるはずです。そういう議論がずっと何年か国際学会の理事会で続けられていたわけです。私が会長をしていた時にこの変更案が理事会で通って、それ以後皮膚科医や耳鼻科医なども会員になれるようにしたいという案を会長の私の名前で世界の会員に通知しました。その後特に南米から高柳は何を言っているのだというような激しい反対意見があちこちから聞こえてきました。もちろん理事会には南米の医師も2名入っていたのですが、彼らからはこういう意見は出たことがなかったのです。問題は南米では多くの皮膚科医が脂肪吸引や豊胸手術、フェイスリフトなどをしていて死亡例を含んでトラブルが多発しているということなのです。つまり形成外科のトレーニングを全く受けずにビデオを見たくらいで手術をしている医師が多いというのです。皮膚科医として働くより、美容外科医として働くほうが収入になるということが背景にあるようです。こういう医師が多いので、これらのレベルの低い、問題のある医師を会員にしてどうするのだという激しい怒りでした。結局この案は南米からの多くの反対意見があり、ボツになったわけです。この案にはヨーロッパやアジア、北米などは賛成意見が多かったのですが、地球のあちこちでいろいろ美容外科を取り巻く事情が違っているのだなあと教えられた騒ぎでした。

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