残念、行けなかった国ジンバブエ
私自身、長い間、国際美容外科学会(ISAPS ) の世界中の講習会で講師としてたくさんの手術指導や講演を行っていますが、かなり以前のことになりますが、まだ私自身がアフリカに一度も行ったことがないころに、おもにアフリカやヨーロッパの美容外科医用の講習会として、ジンバブエのビクトリアフォールという世界の3大滝の一つのそばにある有名なホテルでこの国際美容外科学会主催の講習会が開催されたことがあります。世界中から20名くらいの講師を招待して、3日間の学会のような講習会です。この時のプログラムを作ったのが、当時の教育委員会のチェアであるスウェーデンの医師だったのですが、この医師から私にジンバブエに来て講演を5つくらいしてくれないかというメールが来たことがあります。あとで聞くと参加者は300人くらいの医師が世界中から勉強のために参加したということで、かなり盛況であったようです。ただこのころは私自身、アフリカというのがどうも治安が悪く、いろいろ病気もあって、できれば行きたくないと考えていたところだったわけです。
それでも招待を受けたので、日本の政府情報なども調べてみようと、これを読んだのがいけなかったと今でも思っています。政府情報を読んでからは、こんなところに命がけで行くこともないと判断して、招待を断りました。その後しばらくしてこの講習会に参加した講師陣の友人たちから、なぜ高柳はこんな楽しい場所に来なかったのだとたくさんのメールをもらいました。壮大な滝も実に美しかったようで、さらにそのそばの国際的なホテルもとても快適、さらに講習会後に講師陣だけで、サファリツアーがあって、これも本当に楽しかったというのです。マラリアとか、いろいろ病気もあるので、大丈夫だった?と聞いたのですが、薬を使っていたので、全員何も問題なし、来れなくて残念だったねえと皆さんに言われました。
私の読んだ政府情報には、当然日本人が事故に合わないようにいろいろ怖い話がたくさん載っていました。滞在中は洗濯をしてはいけません。ほした服にはツエツエバエの卵がたくさん産みつけられていると思ってください。街を歩いているときに車が来たらすぐに道から遠ざかってください。ひかれたら、ひかれたほうが悪いということになります。特に黒い車が数台来た時は、大統領の車列なので、道にいるといきなり発砲されます。また平原の真ん中に小高い丘があって周囲に地平線が見える観光スポットとして有名なところです。ここに行く時は銃をもった観光ガイドと一緒に行くこと。ここに行くのは観光客なので、よく襲われる事故があります。また空港から滝周辺のホテルに向かうタクシーもよく襲撃されますので、なるべくみすぼらしい服装で空港からガイド付きでホテルに向かってください。マラリアにかかると治っても一生毎年夏には苦しむことがあります。ホテルの部屋にはサソリや蚊がいることがよくあります。気をつけてください。などなど、こんな情報を見れば、行きたいとは思わないですよね。でもみんなすごく楽しかったそうです。今でも行きたかったなあと思いますが、今はまたコロナや内戦などの不安があり、安全には行けないようです。残念。